この記事では、LINEのスクショ晒しの対処方法についてお伝えしていきます。
この記事にたどり着いたみなさんは、このようなお悩みを持ちかと思います。
Twitterという拡散性の高いツールで晒されていれば相当焦るでしょう。
そこで今回ご紹介するのが、「 LINEのスクショ晒しへの正しい対処方法」です。
対処方法について 「法的」「規約的」な側面から対処方法を考えていくので、的確な対処方法をご紹介できます。
もちろん、現段階で法的な小難しい知識は一切不要です。
読み進めながら「ああこういうことなんだな」と理解していただければと思います。
それでは、勝手に晒されたLINEスクショの対処方法を解説していきます。
LINEの内容を第三者に見せる「LINE晒し」は罪に問えるか
結論から言えば、Twitter上での「LINE晒し」はプライバシーの侵害や名誉毀損に該当します。
もしツイートに違法性がある場合は、「Twitter運営に報告する」「弁護士に相談・依頼する」などといった方法で対処可能です。
まずはどのような法的根拠があって、どのような場合なら違法とみなせるのか一緒に考えていきましょう。
ケース1:LINE晒しが「プライバシーの侵害」に該当するケース
まずスクショに含まれているのはみなさんの「個人情報」であり、プライバシーです。
これが勝手に公開されれば、「プライバシーの侵害」に該当する可能性があります。
ただし、 どのような情報でも、プライバシーの侵害に該当するわけではありません。
法律上、以下の3つの条件を満たした場合のみ、プライバシー侵害とみなすことが可能です。
- 条件その1:私生活上の情報/私生活上の情報と勘違いされる恐れがある情報
- 条件その2:公開されたくないと思っている情報
- 条件その3:一般にまだ知られていない情報
まずは、公開されたスクショの内容がこの3つの条件を満たしていることを確認しましょう。
そのような個人トークの内容のスクショがTwitterに晒された場合、条件を3つとも満たす可能性は高いですね。
プライバシーの侵害の法的根拠
LINEのスクショでプライバシーを侵害すれば、当然罰せられます。
しかし、実はプライバシーの侵害を明文化している法律はありません。
つまり、プライバシーの侵害は法律で直接「ダメ」と定められている行為ではないわけです。
このプライバシーの侵害とは、プライバシーの権利を侵害することです。
プライバシーの権利は、次の2つの法律「憲法第13条」と「民法第709条」から導かれます。
第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
引用元:e-Gov「日本国憲法第13条」
難しいことを言っていますが、要は一人一人が幸せであるための「幸福追求権」という権利を定めた条文です。
この「幸福追求権」の一つにプライバシーの権利があると考えられています。
ゆえに、プライバシーの権利はこの憲法第13条を根拠としていると覚えておきましょう。
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
引用元:e-Gov「民法709条」
民法第709条は、「 プライバシーの権利といった個人の権利を侵害されたら損害賠償をしていいよ」という内容です。
この条文からも「権利侵害」を認めていないことが分かります。
このように、プライバシーの権利は以上2つの法律「憲法第13条」と「民法第709条」から導かれものであり、侵害すれば当然「違法」とみなされるわけです。
ケース2:LINE晒しが「名誉毀損」に該当するケース
Twitterに晒されたLINEのスクショが「名誉毀損」に該当するケースもあります。
例えば、匿名掲示板で誹謗中傷(悪口・暴言)を書き込まれたとして名誉毀損として訴えたというニュースもありますよね。
こういった単なるネット上の書き込みでも名誉毀損は成立するのです。
まずは成立条件は刑法の「名誉毀損」という項目から直接導かれます。
第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
引用元:刑法「名誉毀損」
このままでは分かりづらいので、Twitter上にLINEのスクショを晒された例に当てはめて成立の条件を整理していきます。
- 条件その1:「公然と」:誰でもアクセスできる場所で = Twitter上で
- 条件その2:「事実を摘示(てきし)し」:何らかの情報を示して = 投稿文やLINE晒しで
- 条件その3:「人の名誉を毀損した者」: 他人の社会的評価(名誉)を傷つけた者
晒しツイートが以上3つの条件を満たせば「名誉毀損」に当たる可能性が高いです。
例えば、LINEのトーク画像を晒した上で特定の個人に対して「犯罪者」「低脳」などと投稿文に記載されていれば、人の名誉を傷つける「名誉毀損」に該当します。
また、投稿文に情報が詰まっていない「バカ」「死ね」といった罵倒が添えられる場合も「侮辱」に該当する可能性が高いです。
ただし、 個人を特定できる内容である必要があります。
個人を特定できないと誰の名誉を傷つけているのかわからないためです。
例えば、LINEのスクショは自分とのトーク画面であっても、 画像加工によりLINEのアカウント名が隠されている場合などは個人を特定しにくい状況です。
LINEのトーク内容からある程度個人を特定できる場合は良いのですが、トーク内容が「死ね」「カス」などといった 内容の無いやり取りの場合、中々個人を特定するのは困難となります。
「LINE晒し」はTwitter上でも規約違反
ここまでLINE晒しを違法とみなせる法律について紹介してきましたが、実はTwitter上の利用規約でも個人情報の公開は禁止されています。
それがこちら「個人情報に関するポリシー」です。
他の利用者の個人情報を、明確な許可を受けずに公開または投稿することは禁止されています。個人情報を公開すると脅迫する行為、または他者にこれを促す行為も禁止します。
個人情報を本人の許可なくオンライン上で共有することは、晒し行為と呼ばれることがあり、プライバシーの侵害に当たり、Twitterルールの違反とみなされます。個人情報の共有は、関係者に深刻な安全リスクやセキュリティリスクを引き起こし、物理的、感情的、金銭的な苦境をもたらしたりする可能性があります。
引用元:Twitterルールとポリシー「個人情報に関するポリシー」
このポリシーで公開が禁止されている個人情報は以下の通りです。
- 住所
- 身分証明書
- 連絡先
- 口座情報
LINE晒しが上記のような個人情報を含む場合は、運営に報告しましょう。
また、次のような行為も禁止されています。
- 「個人情報を晒すぞ」と脅す行為
- 個人情報をツイートして見返りを要求する行為
このような行為を受けた場合も同様に運営に報告しましょう。
ただし、以下のように 例外もあります。
- すでに公開済みの個人情報を攻撃的な形をとらずに公開
- 氏名
- 生年月日、年齢
- 学校名、勤務先
- 容姿
- ウワサ
このような個人情報はTwitter上では個人情報とみなされないとされています。
つまり、LINEスクショの内容に上記の個人情報が含まれていても、規約違反とみなされないということです。
Twitterに報告できるパターンは、あくまで以下の4つの情報が公開されている場合のみに限ります。
- 住所
- 身分証明書
- 連絡先
- 口座情報
この点だけは注意しましょう。
LINEのスクショをTwitterに晒された場合の対処方法
今すぐできる対処方法としては、「ツイートをTwitter運営に報告すること」です。
以下の方法で問題の晒しツイートを運営に報告しましょう。
- ステップ1:右上のアイコンから 「ツイートを報告する」を選択
- ステップ2:「不適切または攻撃的な内容を含んでいる」を選択
- ステップ3:「個人情報を含んでいる」を選択
- ステップ4:報告する情報の種類を選択(連絡先、住所、口座情報、身分証明書、その他の中から選ぶ)
- ステップ5:報告する情報が誰の情報なのか選ぶ
- ステップ6:関連するツイートを5件まで選択(LINEの晒しツイートに至った経緯などのツイートがあれば)
- ステップ7:報告を送信
たったの7ステップで3分もあれば報告を送信できます。
LINE晒しによって誹謗中傷・名誉毀損が発生している場合は、ステップ3の段階で「無礼で侮辱的な内容を含む」「特定の人物にいたがらせをしている」として報告しましょう。
また、 弁護士に依頼することで法的な措置を講じることも可能です。
以下のステップで弁護士を探して相談・依頼することで、晒しツイートに対する法的な措置を検討しましょう。
- ステップ1:Twitter上のトラブルを解決してくれそうな弁護士を探す
- ステップ2:弁護士を選ぶ
- ステップ3:状況や依頼したい内容について、弁護士と相談する
- ステップ4:弁護士にツイート削除を依頼する
- ステップ5:弁護士が交渉・訴訟を行う
- ステップ6:ツイートを削除が完了する
メリットや期間、犯人の特定方法を押さえて、晒しツイート投稿者に責任をとってもらいましょう。
Twitter以外のサイトに晒された場合
ここまではあくまでも、Twitter上に晒された場合の対処方法でした。
しかし、実際には5ちゃんねるや爆サイなどといったTwitter以外のサイトに晒される恐れもあります。
そこで、ここからはTwitter以外に晒された場合の対処方法について解説していきます。
Twitter外にまで拡散されてしまうと、中々自力での対処は困難です。そのため、最初から弁護士に依頼して対処することをおすすめします。
5ちゃんねる
5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)でLINEが晒された場合は、以下の方法でスレッドまたは投稿(レス)の削除依頼を提出しましょう。
- ステップ1:5ちゃんねるの削除ガイドラインを確認
- ステップ2:ガイドライン違反があれば、削除依頼板・削除要請メールを送信して削除依頼を行う
5ちゃんねるではスレッド・投稿の削除は「削除人」と呼ばれるボランティアが担当しています。そのため、削除は削除人に依頼する形式となります。
詳しい流れや規約を理解して、検索結果に表示されている2ちゃんねるの記事の削除を依頼しましょう。
爆サイ
爆サイの場合は、スレッドの下にある削除依頼フォームから投稿の削除依頼を行います。
爆サイ利用規約第3条【禁止事項】を見ながら、必要項目を記入し、削除依頼を送信しましょう。
困難な場合は弁護士に依頼することを検討しましょう。
その他のサイト
その他にも匿名掲示板サイトがあります。
当メディアでは、様々なサイトでの削除依頼方法を紹介しているので、参考にしていただければ幸いです。
【要チェック】LINEのIDが晒された時の対処方法
スクショだけではなく、LINEのIDが晒される場合もあります。
晒されているサイト(ライン掲示板など)が特定できている場合は、そのサイトの運営に投稿の削除依頼を申請することでLINE IDの削除可能です。
嫌がらせやイタズラで自分のIDが晒されてしまった場合は、設置されているお問い合わせフォームや削除依頼窓口からライン掲示板運営者にコンタクトを取って、削除依頼を行いましょう。
また、その他の対策として、次の5つがあります。
- ブロック
- 通報
- IDの検索を無効化
- QRコードを更新
- アカウントを削除する(アカウントを作り直す)
それぞれの対策を試して、LINE ID流出による被害を抑えましょう。
原因や具体的な対処方法やコツ、注意点をふまえたら、LINE ID晒しをスムーズに対処していきましょう。
まとめ
みなさんが今すべきことを整理しておきます。
まずは、問題のLINE晒しツイートに 違法性があるか、 Twitterの規約に違反しているのかという点を見極めましょう。
この記事で紹介した条件に当てはまるか否かで見極めても良いですし、弁護士に相談して良いです。
次に問題のツイートの削除依頼を出しましょう。
法的な措置を求める場合は、弁護士にツイート対処を相談・依頼する必要があります。
Twitter以外のサイトに晒された場合も一度は弁護士に相談できると良いですね。
この記事で紹介した内容を参考にしていただき、少しでも悪質なLINE晒しツイートを対処に貢献できれば幸いです。
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