この記事では、JPナンバー(日本電話番号検索)の口コミを削除する方法について解説しています。
電話番号という個人情報の一つでヒットするサイトなので、イタズラ電話などで直接的に被害を被る可能性もあり、恐怖心や不安感を強く感じる方も多いはずです。
そこで今回紹介するのが「JPナンバーの口コミ削除依頼方法」となります。
- 基本知識
- 削除できる口コミの条件
- 実際の削除依頼方法
- 失敗したときの対処方法
- 特定方法
を中心に解説しているので、順当に削除に挑戦してみてくださいね。
また、「口コミの削除依頼は初めて」という方でも簡単に削除が依頼できるように基本的な知識から押さえた内容となっていますので、ご安心ください。
それでは、JPナンバー(日本電話番号検索)の悪評口コミの削除方法を見ていきましょう。
JPナンバー(日本電話番号検索)とは
知らない電話番号から突然電話がかかってくると
- 誰から来た?
- 迷惑電話か?
と思いがちですが、その悩みを解決できるサイトとして非常に人気となっています。
そのためか、JPナンバーの月間訪問数は700~800万回(推定)と非常に多く、たくさんの方々がこのサイトを利用していることが分かります。
電話番号と口コミ情報が登録される仕組み
電話番号と口コミページ自体はJPナンバーの方で網羅的に用意されたものです。
基本的には、Google検索やサイト内検索でそのページを訪れた方が口コミを記入していく流れとなります。
JPナンバーの検索窓で電話番号を記入・検索すると、電話番号に関する口コミが表示され、電話をかけてきた相手に関する事業者情報や口コミなどを確認できます。
同時に電話の内容や相手の態度などを口コミ記入欄から投稿できるので、後に検索する方々に情報を提供するこも可能です。
また、電話番号に関する「事業者情報」を登録することも可能で個人・法人関係なく、無料で情報を登録できます。
電話番号から「どの企業が電話をかけてきたのか」が簡単に分かる仕組みです。
口コミの実態と影響
「電話番号の相手が誰かも分からない不安」
「都合をお構いなしにいきなり電話をかけられた苛立ち」
といった心理状況から、やや攻撃的な発言も見られます。
例えば、以下のようなニュアンスの口コミが存在します。
中には度が過ぎた誹謗中傷口コミや企業の信用を損なうような口コミも散見されます。
利用者が非常に多いので、誤った情報が拡散される前に、早急な対処が必要です。
具体的にどのような対処が必要なのですか?
投稿の削除が適切ですが、内容がひどい場合は投稿者への法的措置を検討しても良いですね。
削除前に!削除できる口コミの基準をチェック
削除を依頼する前に削除できる口コミ内容の条件を確認しておきましょう。
口コミの削除基準
JPナンバーには口コミの削除基準が存在します。
削除基準を満たす口コミならば削除が成功しやすいため、削除前に確認しておきましょう。
以下は内容の抜粋です。
不適切な内容:不法なコンテンツ、またはそのようなコンテンツへのリンクを含む口コミは投稿しない。
このような口コミの他、盗作や、他のサイトからのコピーを含む口コミも削除の対象となることがあります。宣伝やスパム: 宣伝に口コミを使用する、同一または類似の口コミを複数のお店や会社に投稿する、評価を操作する目的で偽りの口コミを投稿する、別のウェブサイトへのリンクを含めるなどの行為を行わないでください。
利害に関する問題: 価値のある口コミとは、偏見のない正直な口コミです。動機はどうであれ、偏見のある口コミはその信憑性が損われます。
個人情報:個人情報保護方針により、個人フルネームや、住所など特定の個人を識別できる情報の口コミは削除の対象となります。
みなさんが問題としている口コミは、
- 【不適切な内容】の不法なコンテンツ
- 【利害に関する問題】の偏見
- 【個人情報】の流出
に該当する可能性があります。
削除基準と問題の口コミの内容を照会して、削除できる口コミかどうか確認しておきましょう。
内容がひどい口コミは「権利侵害」として削除する
JPナンバーでの個人情報流出や社員への誹謗中傷など「あまりに内容がひどい」という場合は「権利侵害」として、法的に削除を依頼しましょう。
「権利侵害」とは、法律で守られている人権といった「権利」が侵害される行為のことを指します。
例えば、以下のような権利侵害が有名です。
JPナンバーの事例に当てはめて考えていきます。
- 名誉毀損:JPナンバーの口コミ上で誹謗中傷やウワサ・デマ・ガセなどが流され、特定の人物の名声・信用といった人としての価値を傷つけられる行為
- 侮辱(名誉毀損と類似):口コミに内容がともっていなくても、特定の個人に治して「バカ」「死ね」などの罵倒により、人としての価値を傷つけられる行為
- プライバシー侵害:本来未公表であるはずの私生活情報がJPナンバーの口コミ上に勝手に掲載され、不快である行為
- 業務妨害・信用毀損:JPナンバー上で企業や商品に対するウワサ・デマ・ガセネタを流すか、誤情報で意図的に「勘違い」を誘発させるなどして、信用が傷つけられ、業務の遂行にも支障が及んだ場合
ややこしいのが「名誉毀損」と「侮辱」の違いだと思います。
下記の記事が参考になりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
このような権利侵害は民法709条の「不法行為」に該当し、違法です。
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
この法律では権利侵害の違法性について定めており、権利侵害を行った者に対して損害賠償を請求できるとしています。
つまり、名誉毀損、侮辱、プライバシー侵害などといった「権利侵害」行為は、違法行為なのです。
あとは「違法な内容が掲載されている」として、JPナンバーに削除を申し出るだけとなります。
権利侵害の見分け方
違法な「権利侵害」とみなすことができれば、法的根拠に基づき、削除を依頼できることが分かりました。
削除を依頼する前に、JPナンバーの口コミが本当に権利侵害なのか見分けていきましょう。
誹謗中傷や悪評口コミと法律については以下の記事でわかりやすく解説しています。
混乱したら、ぜひ下記の記事を参考にしていただければと思います。
見分け方1:「名誉毀損」
名誉毀損とは、名声・地位などといった名誉(権)という人権を傷つけられる行為を指します。
成立の条件は以下の通りです。
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
成立条件を分解して、JPナンバーのケースに当てはめて考えていきましょう。
- 「公然と」:誰でもアクセス・閲覧できる場所(JPナンバーの口コミ上)で
- 「事実を摘示(てきし)し」:誹謗中傷・ウワサ・デマ・ガセなど何らかの情報を示して
- 「人の名誉を毀損した者」:他人の名声・信用といった人としての価値を傷つけた人物
言い換えれば「JPナンバーの口コミであらぬウワサを書き込み、他人の名声・信用を傷つけた口コミ投稿者」となります。
例えば、以下のような口コミ内容です。
- 〇〇は犯罪者
- 〇〇は低学歴
- 〇〇は詐欺師
ウワサやデマレベルの口コミ内容でも、名誉を傷つけられれば、「名誉毀損」となります。
該当する場合は、「名誉毀損」として削除を依頼しましょう。
見分け方2:「侮辱(名誉毀損)」
侮辱は名誉毀損の「親戚」のような立ち位置ですね。
実は口コミ内容が「〇〇はバカ」「〇〇はアホ」といった罵倒レベルでも「名誉毀損」に問えます。
それが「侮辱」となります。
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。
つまり、ウワサ・デマ・ガセネタなどの内容がともなわない口コミでも、他人の名誉を傷つける内容であれば「侮辱」として名誉毀損とみなせるのです。
例えば、
- クソ企業
- 無能
- 公害
といった罵詈雑言口コミでも、「名誉毀損」とみなすことができます。
JPナンバーの口コミが上記に当てはまる場合は、「侮辱的行為」による「名誉毀損」として対処しましょう。
見分け方3:「プライバシー侵害」
プライバシー侵害とは、憲法から導かれる人権「プライバシーの権利」を侵害される行為のことです。
このプライバシーの権利で保護される情報には条件があり、以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。
- 条件1:私生活情報や私生活情報と勘違いされる情報
- 条件2:公開されると不快感や不安感を感じる情報
- 条件3:未公表の情報
つまり、「本来未公表であるはずの私生活情報がJPナンバーの口コミ上に勝手に掲載され、不快である行為」となります。
例えば、以下のような口コミがプライバシー侵害に該当します。
- この電話番号の子の住所は〇〇で〇歳だ
- この電話番号の持ち主は〇曜日の〇時に〇〇に出かける
このように「私生活情報や私生活情報と勘違いされる情報」で「不快感や不安感を感じやすい情報」となっています。
ただし、「未公表」であることが大前提です。
Twitterやインスタで過去に住所やプライベート情報を公開した場合は、プライバシーの権利で保障されない可能性があるので注意しましょう。
もし「個人情報が流出した」というケースで、3つの条件をすべて満たしている場合は「プライバシー侵害」として削除を申し出ます。
見分け方4:「信用毀損・業務妨害」
信用毀損・業務妨害は、JPナンバー上の企業・商品に対する悪質な口コミが条件を満たしている可能性があります。
まずは成立条件を確認しましょう。
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
JPナンバーのケースに沿って考えていきます。
- 虚偽の風説を流布し:JPナンバー上で嘘の情報を流して
- 又は偽計を用いて:または、意図的に「勘違い」を誘発させて(間違い電話など)
- 人の信用を毀損し:人の経済的な信用を傷つけた者
- 又はその業務を妨害した者:または経済活動の自由を妨害した者
つまり、JPナンバー上で嘘情報を流したり、意図的に勘違いを誘発させて、企業(経営者)の信用や業務を妨害した口コミ投稿者となります。
例えば、以下のような口コミです。
- この企業は犯罪者集団だ
- この企業の商品は毒入りだ
- この電話番号にイタズラ電話をかけろ
嘘情報の流出を訴える場合は、第三者であるJPナンバーに嘘と証明できるだけの証拠が必要となりますので、証拠の準備を進めておきましょう。
JPナンバー(日本電話番号検索)の口コミ削除依頼方法
JPナンバーの口コミ削除依頼は「メール」で行います。
まずは「webmaster@jpnumber.com」に口コミの「削除依頼文」を送りましょう。
口コミ削除は初めてで本当に口コミを削除できるか不安です。
下記の記事は口コミ削除の準備について紹介していますので、初めて口コミの削除依頼を送る方は一度確認していただければと思います。
方法その1:メールでJPナンバー運営に「削除依頼文」を送付
クチコミ削除の基準を満たしている場合は、削除依頼文を記入し、メールでJPナンバー宛てに送付しましょう。
削除を依頼する(投稿内容に賛成できない)場合は以下の3点を明記して、削除依頼文を作成します。
- 投稿対象電話
- 投稿時刻
- 削除理由
以下のようなテンプレに沿って記入できると良いでしょう。
件名:掲載されている口コミの削除依頼について
メール本文:
お世話になります。
〇〇と申します。
この度はJPナンバー上の「〇〇(問題の口コミが投稿されている電話番法とURL)」の
「〇〇(投稿時刻※ユーザー名右側)」の口コミ投稿の削除を依頼したく、ご連絡申し上げました。
この投稿の「〇〇(問題の表現・内容)」という部分は、
特定の人物に対する「偏見」を含み、「クチコミ削除の基準」の
「利害に関する問題」に該当します。
また、私への誹謗中傷を含む内容もあり、このままこの口コミ情報の公開を
続けるのであれば「名誉毀損」に該当する可能性が高いです。
実際に精神的な苦痛を被るなど、被害が出ています
(説得力を持たせるために実際に被った被害の内容を記載)。
こちらについては弁護士と協力し、場合によっては訴訟、
慰謝料請求など適切な法的措置を求める予定です。
早急に該当投稿の削除をよろしくお願い申し上げます。
赤字部分は状況に応じて表現・内容を変更してください。
裏付けや証拠に基づいた内容に仕上げることを意識しましょう。
方法その2:「送信防止措置依頼書」の作成・送付
ネット上で「権利侵害」を受けた場合は、プロバイダ責任制限法に基づき、「送信防止措置依頼書」を送付することが可能です。
「送信防止措置依頼書」とは、法律に基づいたネットコンテンツの削除要請文のようなもので、テンプレが決まっています。
書式はこちらからご確認ください。ダウンロードも可能です。
削除依頼文よりも強制力があり、適切な方法で削除依頼文を送ることができれば、問題のコンテンツを削除させることも可能です。
どの権利侵害が発生しているか見極め、テンプレ上の指示通りに記入していき、メールで件名を「送信防止措置依頼書の送付」などとしてファイルを添付しましょう。
こんな難しい書類作れません。
不安な場合は弁護士に作成を相談・依頼する方法がおすすめです。
目次から「削除依頼が失敗したときの対処方法」へとおすすみください。
事業者情報の削除依頼方法
J事業者名称や業種、住所、問い合わせ先などの「事業者詳細情報」についても口コミ同様に削除することが可能です。
個人・法人問わず無料で誰でも作成できますが、JPナンバーの利用者によって嘘の事業者情報を勝手に登録されるケースがあります。
この登録内容の削除を希望する際はメールにてその旨を告げ、JPナンバー宛てに送付しましょう。
削除依頼が失敗したときの対処方法
削除依頼のメールを送付してから1ヶ月以上何の返答・対応もない場合は、残念ですが、JPナンバーへの口コミ削除依頼が失敗している可能性があります。
そのような場合は、弁護士に相談・依頼してJPナンバーへの口コミ削除要請を行いましょう。
以下の流れで弁護士に削除を依頼していきます。
- ステップ1弁護士を探す
- ステップ2口コミ削除を得意とする弁護士を選ぶ
- ステップ3候補に挙げた弁護士と法律相談する
- ステップ4弁護士にJPナンバー上の口コミ削除を依頼する
- ステップ5弁護士がJPナンバーに直接交渉を行うか、「仮処分」の申立をするなどして訴訟を行う(仮処分:一時的にみなさんの権利を保護する措置で、強制的なコンテンツの削除が可能)
- ステップ6問題の口コミを削除させる
詳しい探し方や選び方、弁護士費用、問題解決までにかかる期間などは気になると思います。
下記の記事が参考になりますので参考にしていただければ幸いです。
書き込みの内容によっては法的措置を検討
悪質な口コミは時に現実生活に大きな影響を及ぼすケースもあります。
「口コミを削除しただけでは気が済まない」という場合もあるかもしれません。
そこでJPナンバーへの投稿者に法的措置を下すことも可能です。
そのためにはまず投稿者を特定する必要があります。
投稿者の特定手続きから見ていきましょう。
投稿者の特定
投稿者の特定は以下の流れで進んでいきます。
- ステップ1問題の表現・内容が「権利侵害」に該当するか確認
- ステップ2JPナンバーに訴訟を起こし、IPアドレスなどの情報を開示させる
- ステップ3IPアドレスなどの情報から投稿者のプロバイダを特定する
- ステップ4プロバイダに訴訟を起こし、投稿者に関する記録を保存させる
- ステップ5プロバイダに訴訟を起こし、投稿者の名前、住所、メールアドレスを開示させる(特定完了)
今までの手続きと比べて法的な手続きが格段に増えるので、手続きの成功率を高めるためにも弁護士と協力して投稿者を特定していきましょう。
具体的な内容と詳しい弁護士費用は下記の記事で解説します。
特定が完了したら「慰謝料請求」
権利侵害が発生していれば民法709条に基づき、法的に損害賠償(慰謝料)を請求することが可能です。
ゆえに、投稿者の身元が分かれば、慰謝料を直接請求できます。
慰謝料を請求する場合は弁護士と協力するのが効果的ですよ。
「いくら請求できる?」という方は下記の記事で慰謝料相場を解説しており、おすすめの記事となっています。
特定が完了したら「刑事告訴」
状況によっては口コミ投稿者を逮捕させることも可能です。
投稿内容の違法性が明らかで、刑事裁判で「有罪」となりそうであれば、警察・検察が投稿者起訴のために積極的に動いてくれます。
まずは投稿者を告訴するために、被害届よりも強制力のある(捜査義務が発生する)「告訴状」を作成しましょう。
弁護士に代理することで告訴状の作成難易度が低くなりますよ。
特定を依頼する際に「投稿者の告訴」についても相談しておくと良いですね。
まとめ
今回はJPナンバーの口コミ削除依頼方法について解説してきました。
適切な対処方法に基づき、口コミを削除していきましょう。
また、口コミ投稿者側だけではなく、電話をかける側の接客態度にも問題がある可能性があります。
もう一度営業マニュアルの内容を見直すなどして、消費者を意識した営業と電話態度を心がけましょう。
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