この記事ではアカウント晒しの対処方法についてお伝えしていきます。
アカウント晒しは多くの場合、「対象の人物への攻撃的な発言」や「個人情報を意図的に公開」など何らかの目的をもって行われるケースが多いです。
そのような情報でもネット上に公開されれば拡散されていき、風評被害が広まっていきます。
「まずはなんとか被害を軽減させたい」と思っているはずです。
そこで今回紹介するのが、「 アカウント晒しへの適切な対処方法」となります。
予備知識は不要ですので、読み進めながら対処していきましょう。
それでは解説していきます。
あなただけじゃない!ツイッターのアカウント晒し被害
アカウント晒しに悩む方はあなただけではありません。
- 著名人の裏アカウントが特定されてアカウント画面のスクリーンショット(以降:スクショ)を公開・拡散
- かっとなってアカウントのスクショを公開・拡散
- 悪口と一緒にアカウントを晒され、拡散
- アカウントのURLが外部サイトに悪意を持って勝手に公開され、拡散
他にもネット上には様々な被害報告がよせられており、同一の被害に悩む方の多さがうかがえます。
また、「アカウント晒し」といっても、多様なケース・被害が考えられるので状況に応じた対処が必要です。
そこでここからは被害状況に応じたアカウント晒しの対処方法をお伝えしていきます。
被害状況別!アカウント晒しへの対処方法
基本的な対処方法は「Twitterの運営に報告」となります。
しかし、被害の状況に応じた適切な対処が大切です。
例えば、単に「アカウント晒しの被害に遭った」といっても、以下のように色々なパターンが考えられます。
- ケース1:単にアカウントのスクショを晒された
- ケース2:スクショを晒された上に悪口を添えられた
- ケース3:顔写真と一緒にアカウントが晒された
- ケース4:個人情報と一緒にアカウントが晒された
- ケース5:Twitter以外のサイトでアカウントが晒された
状況に応じた対応策を選びましょう。
また、「アカウント晒し」という行為は、法律やTwitterの利用規約上で明文化されておらず、直接禁止されているものはありません。
ゆえに、間接的に「違法」「規約違反」とみなすので、多少無理がある感じがするとは思いますが、問題なく対処できますのでご安心ください。
ケース1:単にアカウントのスクショを晒された
ケース1は単純にアカウント画面のスクショをTwitter上に拡散された場合です。
特に何の文言も添えられておらず、単に「情報を転載された」という場合を想定します。
Twitterの利用規約には、以下のような記載がありました。
ユーザーは、本サービスまたは本サービス上のコンテンツの複製、修正、これに基づいた二次的著作物の作成、配信、販売、移転、公の展示、公の実演、送信、または他の形での使用を望む場合には、Twitterサービス、本規約またはdev.twitter.comに定める条件により認められる場合を除いて、当社が提供するインターフェースおよび手順を使用しなければなりません。
引用元:Twitter サービス利用規約「4. 本サービスの利用」
難しいことが書いてありますが、Twitterが用意した機能以外のツールで転載(複製)してはいけないよ」というものです。
リツイートやシェア機能を利用して、ツイート情報を拡散するのであれば問題はありません。
しかし、スクショはスマホやパソコンの機能であり、Twitterが提供したものではありませんよね。
そのため、スクショを利用してアカウントを晒すような拡散行為は、この Twitter サービス利用規約「4. 本サービスの利用」に違反する規約違反となります。
規約違反として報告しても、「単にアカウント画面のスクショを晒された」というだけならば、 Twitter運営は対処してくれない可能性が高いです。
案内に従いながら、「勝手に公開された」という状況を記入・説明していきましょう。
ケース2:スクショを晒された上に悪口を添えられた
アカウントのスクショを晒されただけではなく、投稿文で悪口を添えられたという場合は 「誹謗中傷」に当たる可能性が高いです。
例えば、個人を特定する意味合いでアカウント画面をスクショし、「こいつは低脳だ」などと投稿文が添えられた場合、誹謗中傷となる可能性は高いです。
他の方法として、報告専用ページ「誰かがTwitter上で嫌がらせや攻撃的な内容をツイートしています」を利用する方法もあります。
こちらを利用することで、アカウント晒しによる嫌がらせ行為などを報告可能です。
案内に従いながら、記入を進めていきましょう。
名誉毀損に該当する可能性も
悪口付きの晒しツイートは、場合によっては「名誉毀損」として法律に違反する場合もあります。
名誉毀損とは、次のような法律です。
第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
引用元:刑法「名誉毀損」
このままでは分かりづらいので、成立の条件を次の3つに分けます。
- 公然と:誰でもアクセスできる場所で = Twitterなどのネット上で
- 事実を摘示(てきし)し:何らかの情報を示して = 何らかの発言・晒し画像で
- 人の名誉を毀損した者: 他人の社会的評価(名誉)を傷つけた者
ツイートがこの3つを満たせば、「名誉毀損」となり、法律に違反しているツイートとみなされます。
また、「このツイートは名誉毀損だ」として問題のアカウント晒しツイート投稿者に対して、法的な措置をとる場合は弁護士に依頼しましょう。
弁護士に依頼すると、以下のようなステップでよりスムーズで適切な手段でツイート削除が進んでいきます。
- ステップ1:Twitter上のトラブルを解決してくれそうな弁護士を探す
- ステップ2:弁護士を選ぶ
- ステップ3:状況や依頼したい内容について、弁護士と相談する
- ステップ4:弁護士にツイート削除を依頼する
- ステップ5:弁護士が交渉・訴訟を行う
- ステップ6:ツイートを削除が完了する
予算や期間が許せるのであれば、弁護士に依頼する方法でアカウント晒しに対処しても良いですね。
ケース3:顔写真と一緒にアカウントが晒された
若年層のユーザーの中には、Twitterで気軽に顔写真などをアップロードする方が多いとされています。
このような顔写真をダウンロードして、「この子が可愛い」などとして顔写真とセットで勝手にアカウントが晒されるケースもあります。
@マークから始まる「ユーザー名」が投稿文に添えられ、そのリンクからアカウントに誘導する流れになっている場合も少なくありません。
「 自分が撮影した顔写真を勝手に利用された」ということであれば、Twitterの以下の利用規約に沿って違反報告しましょう。
Twitterは、著作権によって保護された画像が無断でプロフィール画像、またはヘッダー画像に使用されたという申し立て、著作権によって保護された動画または画像が無断でTwitterのメディアホスティングサービスを通じてアップロードされ、使用されたという申し立てのほか、著作権を侵害している疑いがあるコンテンツへのリンクを含むツイートなど、著作権侵害に関する申し立て報告に対応します。
この規約の内容は、要するに「 著作権のある画像が勝手にアップロードされたことを申し立ててくれれば、運営は対応しますよ」というものです。
みなさんが撮影した写真(自撮りした顔写真など)であれば、著作権はみなさんに帰属します。
アカウント晒しなどで画像が勝手に利用されれば、当然申し立てする権利はみなさんにあるわけです。
このような著作権侵害ツイートの報告は著作権侵害について報告するから行いましょう。
肖像権侵害として訴えることも可能
自分の顔写真を勝手に利用してアカウントを晒すような行為は、肖像権の侵害に該当する可能性が高いです。
肖像権は日本国憲法第13条と民法第709条から導かれる法律です。
第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
引用元:e-Gov「日本国憲法第13条」
この幸福追求権が根拠となり、肖像権が成立します。
肖像権は人格権に含まれ、人格権は「基本的人権」の一つにとして、「尊重」が求められますよね。
肖像権は憲法から導かれる権利と覚えていきましょう。
また、民法でも肖像権侵害などの権利侵害を認めていません。
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
引用元:e-Gov「民法709条」
この2つの条文から、みなさんを守る「肖像権」が導かれるわけです。
Twitterで勝手に顔写真を公開されたら、この2つの条文を根拠に「違法」として、運営にツイート投稿者に対する対処を求めましょう。
「ケース2:スクショを晒された上に悪口を添えられた」の「名誉毀損に該当する可能性も」を参考にしながら、弁護士を探して対処を依頼しましょう。
早く弁護士に依頼したい方は以下の記事を参考にしてみてくださいね。
ケース4:個人情報と一緒にアカウントが晒された
「こいつは〇〇に住んでいる」などとして個人情報と一緒にアカウントを晒すような行為も、「規約違反」としてTwitterに対処を依頼できます。
実際にTwitterには以下のような規約があります。
個人情報: 他の利用者の個人情報を、明確な許可を受けずに公開または投稿することは禁止されています。個人情報に該当する情報の種類は、各国の現地法によって異なる場合があります。
引用元:Twitterヘルプセンター「Twitterルールとポリシー」
個人情報を勝手に公開することは、ご存じの通り「プライバシーの侵害」です。
日本国内ではプライバシーの侵害は以下の条件をすべて満たすことで成立します
- 条件その1:私生活に関する情報、そのような情報と勘違いされそうな表現
- 条件その2:本人にとって、公開されたくない情報
- 条件その3:まだ公開していない情報
問題のツイートがこれらの条件を3つとも満たしている場合、「違法」とみなすことが可能です。
報告の際はツイートの右上のアイコンから「問題を報告する」の画面に進み、 「個人情報を含んでいる」を選択しましょう。
申し送りボックスの記入の仕方は今すぐツイート削除依頼!Twitterの誹謗中傷・個人情報の削除方法内の ケース2:削除できる個人情報ツイートを参考にしてください。
ケース5:Twitter以外のサイトでアカウントが晒された
アカウント晒しはTwitter上だけで起こるものではありません。
情報がTwitter外まで拡散してしまった場合は、Googleなどでキーワード検索を行い、流出先のサイトを調べることから始めましょう。
とても大変な作業となりますが、拡散を止めるには アカウント晒し掲示板(スレ)や投稿(レス)を見つけて、1つずつサイトに削除依頼するしかありません。
5ちゃんねるや爆サイ、ガールズちゃんねるなどといった匿名掲示板サイトで晒される可能性もありますので、投稿の削除依頼方法をお伝えしていきます。
アカウント晒しは違法?警察は動くのか
先ほどもお伝えしたとおり、 「アカウント晒し」という行為自体を規制する法律はありません。
ただし、先ほど述べたようにアカウントが晒されることで名誉毀損・肖像権侵害・脅迫といった条件を満たす状況は考えられます。
このように条件次第では「違法」とみなせるため、被害を適切な手段で警察に親告すれば、警察を動かすことは可能です。
しかし、警察は基本的にネット上のトラブル対処に消極的な姿勢をみせるといわれています。
そのため、単に被害を親告する「被害届」ではなく、捜査義務が発生する「告訴状」を提出しましょう。
まとめ
今回紹介した対処方法は、以下の5つでしたね。
- ケース1:単にアカウントのスクショを晒された
- ケース2:スクショを晒された上に悪口を添えられた
- ケース3:顔写真と一緒にアカウントが晒された
- ケース4:個人情報と一緒にアカウントが晒された
- ケース5:Twitter以外のサイトでアカウントが晒された
ケースは違えど「Twitter運営への報告」が基本になります。
この記事を参考にして、みなさんの被害状況に合わせたベストな対処方法を見つけてみてくださいね。
みなさんの成功を祈っています。
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