今回は Twitterで無断で使用されてしまった写真(画像)の削除を依頼する方法を徹底解説していきます。
自分が写っている写真または自分が撮った写真を何の許可もなく使われることに怒りたくなるのも無理はありません。
そこで今回はTwitterで無断使用された写真の削除依頼方法をわかりやすく解説していきます。
これから紹介することを実践して、ツイートの削除依頼を送りましょう。
自分が写った写真の削除をTwitter運営に依頼する方法
Twitterルールでは、以下のように本人の同意を得ずにツイートされた画像・動画の投稿を禁止しています。
私的な画像や動画: 本人の同意を得ずに撮影または配布された、私的な画像や動画を投稿したり共有したりすることは禁じられています。
また、性的暴力や暴行を含むメディアも禁止されています。注記: そうした内容が相互の合意に基づくものである場合は、制限の例外が適用されることがあります。
引用元:Twitterヘルプセンター「Twitterルール」
このように、Twitter公式が禁止していることであり、 プライベートの写真の無断投稿は「規約違反」です。
そのような違反投稿者は以下のように「強制執行措置」の対象となっています。
対象者の同意なく作成または配布された、私的な画像/動画の最初の投稿者として特定されたアカウント、ならびにこの種のコンテンツを単独で投稿するアカウント(アップスカート画像の共有に特化したアカウントなど)は即時かつ永久に凍結します。
引用元:Twitterヘルプセンター「Twitterにおける私的な画像/動画の投稿について」
要は「規約を違反したら、永久に凍結(アカウントの停止)しますよ 」という内容です。
凍結されたアカウントの無断使用された写真ツイートは表示できません。
つまり、あとは運営に報告して規約に違反しているツイートの存在を知らせるだけとなります。
投稿を削除してしまう前に適切な方法で証拠を保存・準備したら、プライバシーに関する問題としてツイートを報告しましょう。
Twitter運営に削除依頼(報告)を送る方法
無断で使用された写真ツイートの削除を依頼する方法は以下の通りです。
- ステップ1:写真ツイートを表示
- ステップ2:右上のアイコンをタップ・クリック
- ステップ3:「ツイートを報告する」をタップ・クリック
- ステップ4:「不適切または攻撃的な内容を含んでいる」をタップ・クリック
- ステップ5:「個人情報を含んでいる」をタップ・クリック
- ステップ6:「その他」をタップ・クリック
- ステップ7:「自分、または自分が管理するアカウント」をタップ・クリック
- ステップ8:関連する写真ツイートを選択・追加
- ステップ9:署名し、送信したら終了
※ご利用の端末によって若干表現が変わる可能性がありますが、流れは同様です
写真の無断使用とともに個人情報の流出や誹謗中傷などが含まれている場合もあります。
それぞれの場合に適した方法で削除していきましょう。
状況をより詳細に伝えるには別の削除依頼をする
Twitterには「個人情報の投稿について報告する」として専門のお問い合わせフォームがあります。
こちらでも同様に無断で使用された写真を報告することが可能です。
先ほどの方法との違いは、 問題や被害を記載する記入ボックスがあり、より詳細に状況を伝えることができる点となっています。
このページでの依頼手順を見ていきましょう。
- ステップ1:「個人情報の投稿について報告する」にアクセス
- ステップ2:「誰の個人情報が投稿されていますか?」は「自分」を選択
- ステップ3:「どのような個人情報が投稿されていますか?(複数回答可)」は「許可していない画像や動画」を必ず選択
- ステップ4:「報告対象アカウントの詳細」は「ツイート」を選択
- ステップ5:「報告対象アカウントのユーザー名」に問題の投稿者の@から始まるIDを記入
- ステップ6:「報告対象ツイートのURL」にURLをコピペ(ツイート右上のアイコンから可能)、複数ある場合は「他のツイートを追加」をクリック・タップ
- ステップ7:「問題の詳細」に「削除の理由」を記入
- ステップ8:「報告者本人について」に必要な個人情報を記入し、「continue」をクリック・タップ
- ステップ9:案内に従ってTwitter運営に送信
※ご利用の端末によって若干表現が変わる可能性がありますが、流れは同様です
記入内容はTwitterの案内に従うことで簡単に準備できます。
記入に悩むのは「問題の詳細」の内容でしょう。こちらについて考えていきます。
削除の理由を考えて正確に伝える
フォームには「問題についてできるだけ詳しく記入してください。」と案内があるので基本的にはこれに従い、状況を書き示します。
しかし、いきなり記入しようとしても簡単に書けるものではないです。そこで、以下のようなテンプレを使用して、記入していきましょう。
お世話になっております。
○○と申します。
この度は私が写った写真がこのツイートにて無断で使用されているので削除を依頼したく連絡をしました。
この写真は「(いつ)(どこで)(何の目的で撮られた写真か)」であり、投稿者が私の同意を得ずに勝手に「(いつごろダウンロード)(いつ頃アップロード)(分かる範囲で)」したものです。
このまま放置すれば、私に関する個人情報の流出を誘発する恐れがあり、プライバシーを侵害する可能性があるツイートですので、削除していただきたく思います。
ご検討の程何卒よろしくお願い申し上げます。
以上のテンプレを参考になるべく詳細に状況を伝えるようにしましょう。
削除に至る理由をふりかえることで、問題を詳細に伝えることができますよ。
自分が撮影した写真の削除依頼も可能
自分が撮影した写真の無断使用は著作権侵害に当たります。
Twitterは、著作権によって保護された画像が無断でプロフィール画像、またはヘッダー画像に使用されたという申し立て、著作権によって保護された動画または画像が無断でTwitterのメディアホスティングサービスを通じてアップロードされ、使用されたという申し立てのほか、著作権を侵害している疑いがあるコンテンツへのリンクを含むツイートなど、著作権侵害に関する申し立て報告に対応します。
要は、 著作権のある画像・動画を無断でTwitterにアップロードされたことを報告すれば対応するということです。
日本の法律上、 写真には撮影者に著作権があると認められています。
つまり、Twitterに無断でアップロードされた自分が撮影した写真は報告すればTwitter運営が対処してくれるわけです。
まずはTwitterに報告しましょう。
撮影した写真の無断使用を報告する方法
著作権侵害ツイートの報告は「著作権侵害について報告する」から行います。
以下の流れで報告内容を記入していきましょう。
- ステップ1:「報告者本人について」は「私は著作権です」を選択
- ステップ2:氏名・住所など報告に必要な個人情報を記入
- ステップ3:「どこで著作権侵害が発生していますか?」は「Twitter」を選択
- ステップ4:「著作物について」に写真の情報を詳細に記載
- ステップ5:「オリジナルの作品へのリンク」に自分が撮影した写真がアップロードされているURLをコピペ(任意ですが正確性のため記入)
- ステップ6:「著作権侵害が起きているのはTwitter上のどこですか?」は「ツイート内。」を選択
- ステップ7:「報告対象ツイートのURL」に問題のツイートのURLをコピペ(ツイート右上のアイコンをタップ)
- ステップ8:「侵害について記述する」を詳細に記入
- ステップ9:「他にも報告することはありますか?」は他にも規約違反がなければ「いいえ」を選択
- ステップ10:「必要なステートメント」をよく読み、チェックボックスにチェック入れる
- ステップ11:「以下の文章を下の空欄に正確にご記入ださい。」は行使する権限に指定されている文章をコピペ(指示あり)
- ステップ12:署名を行い、送信
ステップが12個もありますが、 1つ1つは簡単なステップですので、記入自体は10分以内に済みます。
問題のツイートに関する情報を記入して送信しましょう。
「侵害について記述する」の内容
以下のテンプレに沿って、「侵害について記述する」の内容を記入していきましょう。
お世話になっております。
○○と申します。
この度は私が撮影した写真がこのツイートにて無断で使用されているので削除を依頼したく連絡をしました。
この写真は私が「(いつ)(どこで)(何の目的で撮った写真か)」であり、投稿者が撮影者である私の許可を得ずに「(いつごろダウンロード)(いつ頃アップロード)(分かる範囲で)」したものです。
写真は公開されており、不特定多数のユーザーが確認できる状況です。
日本の著作権法第51条では、著作物の創作の時に著作権が発生するとされており、写真の著作権は撮影者である私にあります。
この著作権を勝手に利用することは同法で認められておらず、Twitterへの公開も私的利用の例外ではありません。
このように、著作権侵害が発生していますので、問題の写真ツイートの削除を依頼します。
テンプレの文脈が難しいと感じる方に向けて、用語について詳しく解説していきます。
著作権侵害を知る
日本において、写真は撮った人間に著作権が生じるとされています。このことは著作権法第51条で保障されていることです。
(保護期間の原則)
第51条
著作権の存続期間は、著作物の創作の時に始まる。
写真は著作物であり、自分が撮影した写真は写真として記録した時点で発生しているわけです。
著作権がある著作物は 勝手に利用すると「著作権侵害」となります。
つまり、自分が撮影した写真がTwitterがアップロードされるなど、勝手に利用されれば、著作権違反となるわけです。
注意点は著作権法第30条で「私的使用のための複製」として例外を認めていることです。
(私的使用のための複製)
第30条
1.著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
著作物を家庭内で仕事以外のために利用することを例外的に認めていますが、 Twitterに公開する場合は対象外です。
上記の著作権の規定を参考に、「侵害について記述する」の内容を充実させましょう。
Twitterへの写真削除依頼を弁護士に依頼する
Twitterの写真削除依頼を弁護士に依頼することも可能です。
費用もかかるデメリットもありますが、以下のようにメリットが8つあります。
- ツイート削除依頼の流れがスムーズ
- 法的な手続きに関する知識と経験が豊富
- 法的な交渉・訴訟など各種手続きを組み合わせる臨機応変さ
- 「いつ頃削除が終わるのか」という見通しが立つ
- 素人が起こす可能性がある二次的なトラブルを回避
- 証拠の準備に協力してくれる
- 弁護士に任せれば、普段と変わらない実生活を送ることが可能
- 手続きの際の精神的負担の軽減
関連記事:誹謗中傷の書き込み削除は弁護士に依頼する方がスムーズ
効果的な弁護士への依頼方法を押さえたら、弁護士に依頼して写真ツイートを削除していきましょう。
Twitterで削除したはずの画像が残る理由と対処
Twitterで削除したはずの画像がネット上に残る場合は以下の2パターンあります。
- TwitterのTL(タイムライン)上に消えずに残る
- Googleの検索結果上に消えずに残る
いずれのパターンにせよ、画像が残る理由は「 キャッシュ」とされています。キャッシュとは、 一度開いたページを保存しておいて、高速にアクセスするための仕組みのことです。
ネットに接続するようなアプリケーションには、このようなキャッシュ機能があるため、一度アップロードされた画像がすぐに削除されることはありません。
先ほどの2パターンに分けて、対処方法を試していきましょう。
TwitterのTL(タイムライン)上に消えずに残る
Twitterの場合、キャッシュが残っているのはTwitterサーバではなく、アプリケーション側である可能性が高いです。
つまり、Twitterアプリを使用している ユーザー全員のキャッシュが削除されない限りは、TL(タイムライン)上の写真が削除されないのです。
規模が大きすぎるうえに、技術的な問題であるため、自力での対処は容易ではありません。
どうしても削除して欲しい場合は、Twitterを開き、24時間対応可能なTwitter Suppor(@TwitterSupport)に相談しましょう。
Googleの検索結果上に消えずに残る
Googleの検索結果上に残る削除済み画像ならば容易にキャッシュ削除を依頼できます。以下の流れで報告していきましょう。
- ステップ1:検索結果に残ったTwitter画像のURLをコピー
- ステップ2:Googleの「古いコンテンツの削除」にアクセスしてURLをペースト
- ステップ3:「削除リクエストの送信」をクリックして送信
詳しい削除方法やGoogleで「検索結果ページに表示が残る理由」と「何もしてないのに削除される理由」を理解して不安を解消したら、Googleにキャッシュ削除を依頼しましょう。
まとめ
Twitterの画像は報告して、削除依頼を出すことで削除が可能です。
もし自力で削除したい場合でも、「法律や規約が難しくて、やっぱり一人で削除できるか不安」「権利の侵害などを依頼文に加えたい」ならば、 法的知識が豊富な弁護士を利用することをおすすめします。
法律相談料だけなので、数十万円がかかるようなことはありません。気軽に相談してみましょう。
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