この記事では、逆SEO対策について解説しています。
従業員への誹謗中傷や悪質な会社批判、ネット上にある問題の記事に対して「逆SEO対策」が有効であることを知っている方は多いでしょう。
しかし、
といった点で悩む方も多いと思います。
そこで今回紹介するのが「逆SEO対策の方法~費用」です。
対策に必要となる情報は順番に”すべて”解説していくので、この一記事で問題の記事に対処できますよ。
技術的や法律的に理解が難しい内容も含まれますが、適宜補足しながら分かりやすく紹介していくのでご安心ください。
一緒に問題記事の対策をしていきましょう。
まずは基本的なところから解説していきます。
逆SEO対策前に!逆SEOの基本を正しく理解しましょう
逆SEO対策を始める前に基本的な知識を押さえておきましょう。
逆SEOとは
逆SEOとは、問題のページを検索エンジンの検索結果の一覧から除外させる取り組みを指します。
SEOは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」として検索エンジンで上位表示させる取り組みを指しますが、その「逆」のことをしているので「逆SEO」となります。
もっと簡単に言えば、「Google検索などで検索されにくくする方法」と言えます。
Googleなどの検索順位については、ユーザー間でシステム上の誤差はあるものの、検索結果はある程度同じものが表示されます。
つまり、ある検索ワードを検索すると、悪質なページがほぼ同順位で検索結果に表示されるということです。
なるほど。
この悪質なページが他のユーザーにも共有されているというわけですね…
早急な対処が必要そうです。
その通りです。
会社への風評被害を避けるためにも、現状を正しく理解して早急に手を打たなくてはいけません
逆SEOで、問題のページにアクセスする人間を減らし、問題のページの内容を知る人を減らしていきましょう。
記事削除と逆SEO対策の違い
記事の削除とはまた違うんですか?
記事の削除とは異なります。
逆SEOはあくまでも「除外」です。
ネットの情報は「削除」することも可能です。
実際には、問題のページや投稿を管理する運営会社などに「コンテンツの削除」を依頼をします。
削除依頼が成功したら「削除」という流れとなります。
削除が成功すれば一定期間を経てキャッシュが削除され、検索エンジン上から消去されます。
キャッシュの仕組みについては下記の記事が参考になりますよ。
これに対して逆SEO対策は、問題の記事を検索結果の一覧から検索エンジン上の上位表示から「除外」し、あくまでも検索されにくくするだけです。
情報源となるページを削除できてないので、根本的に情報の拡散を遮断できるわけではありません。
しかし、表示はされにくくなりますので、結果的に削除と同程度の効果を得られます。
削除方法については下記の記事が参考になります。
逆SEO対策と比較したい方や様々な施策を検討したい方もいると思うので、どうぞご参照くださいませ。
逆SEO対策のメリット・デメリット
「記事削除」という対策方法と比較したい方に向けて、逆SEO対策のメリット・デメリットをご紹介します。
逆SEO対策のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット・デメリットともに順番に解説していきます。
メリットその1:費用が安くなる傾向がある
記事を削除する方法は失敗のリスクもあり、削除が失敗すると弁護士に削除代行を依頼する必要があります。
弁護士に削除を依頼すると高額な弁護士費用などが発生するので、コストがかかります。
これに対して、逆SEO対策の費用は安くなる傾向があります。
逆SEO対策は業者に依頼するケースが多いですが、業者が価格設定を安めに設定している傾向があるためです。
逆SEO対策の費用については目次から「逆SEO対策で必要な費用の相場」へとおすすみください。
メリットその2:業務を委託できる
問題の記事の対策に関する業務を委託できるので、従業員が本来の業務に集中できます。
会社の生産性を高めるためには、逆SEO対策の業者に依頼するのも効果的です。
メリットその3:自社ページが検索で上位表示されやすくなる
逆SEO対策によっては施策の結果、問題のページを検索結果の下位に押し下げることで、会社のページを検索結果の上位に押し上げることもあります。
つまり、会社のページを閲覧してくれる方が増える可能性があるということです。
ただし、業者によって逆SEO対策の手法が異なる可能性もあるので、必ずしも上位表示されるわけではありません。
詳細は逆SEO対策業者にお問い合わせください。
デメリットその1:継続的な対策が必要
検索エンジンのシステム上、逆SEO対策には時間がかかります。
逆SEO対策は一度対策すれば終わりというものではありません。
ページを放置しておけば何らかの原因でまた上位表示される可能性があります。
そのため、数ヶ月から1年程度継続的に対策する必要があり、期間が長引けば費用も増えます。
費用が安くて実力のある優良な業者を選ぶか、弁護士に依頼してページ自体を削除させましょう。
デメリットその2:悪質な業者が存在
残念ながら逆SEO対策業者の中には悪質な業者も存在します。
「詐欺」のような手口で法外な手数料を請求するケースもあります。
また、検索結果は絶対に除外できるわけではありません。
逆SEO対策はGoogleなどの検索エンジンの「仕組み」を利用した対策であり、その仕組み自体は開示されていません。
この仕組みが分かっていれば完全な除外も可能と思われますが、業者がその仕組みを知る由はないのです。
絶対に除外が成功するわけではないので注意しましょう。
見極めは極めて重要ですので、事前にレビューサイトなどで評判を確認しておく必要があります。
マイナス評価などは参考になるので、逆SEO対策業者の候補の中から消去法で選んでいきましょう。
デメリットその3:違法な業務内容を含む可能性もある
詳しくは次の「逆SEOは違法?逆SEO対策の注意点」で解説しますが、逆SEO対策業者の業務内容が「違法」である場合もあります。
「記事の削除代行」というワードにはくれぐれもご注意ください。
逆SEOは違法?逆SEO対策の注意点
まず大前提として、「逆SEO対策」自体に違法性は一切ありません。
問題は逆SEO対策を行う「業者」にあります。
業者の中には業務の内容に「記事の削除代行」が含まれるケースがあります。
実はこの「記事の削除代行」は弁護士のみに認められた法的手続きであり、業者が営利目的で行うと「非弁行為」に該当して違法となります。
非弁行為は弁護士法第72条で原則的に禁止されている行為です。
(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。
ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
引用e-Gov「弁護士法」 ※下線部加工
どういう法律なんですか?
難しいですよね。
要は「業者がお金儲けのために、弁護士の真似事をしちゃいけないよ」という法律です。
法律事務とは、法的な手続きなどに必要な事務処理のことです。
削除に関する手続きもこの法律事務に含まれます。
法律事務は弁護士にしか認められていませんので、弁護士の真似をして記事の削除を代行しようとすると違法とみなされるというわけです。
「記事の削除代行」を行う業者にはくれぐれも注意しましょう。
また、その他にも逆SEOと称してスパム、問題記事を管理するサイトへのハッキングなど危険な業務を行う業者も存在します。
業者選びには細心の注意を払いましょう。
会社を守る「逆SEO対策」の具体的な方法・流れ
逆SEOの基本的な考え方は以下の通りです。
- ステップ1逆SEO対策開始検索エンジンの仕組み(アルゴリズム)を利用して、どの検索ワードが問題となっているのか絞り込む
- ステップ2優良ページの順位押し上げ問題の検索ワードにヒットする優良なページの検索順位を押し上げ
- ステップ3問題ページの順位押し下げ(除外)ステップ2のページの押し上げによって問題のページの順位を押し下げ、検索されにくくする
逆SEOの基本的な流れはたったの3ステップです。
あとはこれらの手続きを逆SEO対策業者に委託するか、自力で行うかの違いとなります。
なるほど。
確かに「押し下げている」という感じがしますね。
はい。
優良なページを押し上げて、問題のページを押し下げるというイメージですね。
これを応用した4つの逆SEO対策方法があります。
- 自社ブログの展開
- 被リンク獲得
- SNS運用
- 既存サイトの改善(再構築)
問題のページを対策するためには、これらの対策方法を業者に委託するか、業者と協力して試作していくことになります。
一貫してページの評価を高めて順位を押し上げる(問題のページの順位を押し下げる)ということには変わりがありませんが、どのような試作なのか内容を見ていきましょう。
方法その1:自社ブログの展開
自社ブログを展開して1週間に一度情報発信を行いましょう。
定期更新を行うと「クローラ」と呼ばれる検索エンジンの巡回用のプログラムが頻繁に訪れるやすくなるので、ページが評価される機会が増えます。
検索エンジンからの評価を得られれば、ページの順位が上がりやすくなりますよ。
- 気になる新製品の開発やリリース情報
- 社長・幹部・社員へのインタビュ-で企業の透明感アップ
- 就活生に向けたOB・OG体験記
- 地域活動の経過・報告
このような内容は一定の関心があると推測されますので、適宜自社ブログのカテゴリや内容として追加することをおすすめします。
問題のページをブログ記事で上書きできるような内容に仕上げましょう。
逆SEO対策業者にアドバイスをもらうこともできますよ。
方法その2:被リンク獲得
Googleなどの検索エンジンは、「被リンク」をサイトやページ価値の評価基準の一つに設けています。
被リンクとは他のサイトからのリンクのことです。
良質なサイトからの被リンクが多いほど検索エンジンの評価が高くなり、サイトのコンテンツが上位表示されやすくなります。
また、被リンクにおいて重要なのは「数」ではなく、「質」です。
- 被リンク獲得を目的とした露骨で不自然な被リンク数
- ページ内から意図の読み取れない無意味な被リンク
- コピーコンテンツ
このような被リンクの質の悪さは検索エンジンから「ペナルティ」を受けて、検索順位が下落する可能性が高いです。
自社サイトコンテンツの検索順位を高めるためにも、
- Google Search Consoleと外部ツールを用いた被リンクデータの取得
- 取得した被リンクの質を調査
- スパムやコピーコンテンツなど問題がある被リンクの削除を依頼
といった被リンクの管理を徹底しましょう。
以上の試みは自社サイトコンテンツの検索順位を高め、問題のページコンテンツを押し下げる可能性が高いです。
方法その3:SNS運用
法人がTwitter、Facebook、InstagramなどといったSNSを運用すれば、上位表示されやすいです。
こちらは定期更新も重要ですが、戦略的な運用が第一となります。
例えば、
- ターゲットの分析
- ターゲットの関心度を高めるSNS投稿
- 共感性の高い返信内容
- 画像投稿
- アクセス解析
- SNS上コンテンツの企画
といった項目の配慮は重要です。
逆SEO対策業者では、SNS運用代行などのサービスを展開しているケースがありますので、検討しても良いかもしれませんね。
方法その4:既存サイトの改善(再構築)
既存のサイトコンテンツを修正・改善し、評価を高める方法もあります。
- サイトの運営方針
- 運営方針に基づいたサイト設計・制作
- サイトコンテンツ(記事など)の企画・編集・執筆
- ターゲット・ニーズ分析
こういった項目を見直し、より価値があり、検索エンジンに評価されやすいサイトへと再構築を行います。
自社サイトの価値を高め、自社サイトコンテンツによって検索エンジンから問題のページを検索結果の下位に押し下げていきましょう。
逆SEO対策で必要な費用の相場
逆SEO対策は自力でも行うこともできますが、そのような人手や時間もないという企業は多いです。
そのため、逆SEO対策業者に依頼するのは合理的と言えます。
逆SEO対策業者の費用相場は月に5~8万円です。
毎月のように逆SEO対策業者サービスを利用するとなると、月ごとにこの料金を支払う必要があります。
- 1ヶ月:5~8万円
- 2ヶ月合計:10~16万円
- 3ヶ月合計:15~24万円
施策が長引けば、お金がかかりますので、依頼時には「どの程度の期間がかかるのか」という点を必ず確認しておきましょう。
逆SEO業者の例(風評被害対策業者)
出典株式会社ニャース
株式会社ニャースは「トータルサポート」が特徴の逆SEO対策業者です。
誹謗中傷対策・風評被害対策・SEO対策から、ネット上の風評情報監視サービス、記事の投稿者の特定などを一貫して行ってくれます。
シエンプレ株式会社は、各種メディアで紹介され、話題となった逆SEO対策業者です。
モニタリングから炎上保険、SEO、情報発信者特定、セキュリティ対策などのサービスを展開しています。
2015年1月29日と2018年6月15日に放送された朝のニュース番組「おはよう日本」でも取り組みが「風評監視事業」として紹介されており、信頼性が高い企業です。
まとめ:サジェスト汚染の可能性も視野に
今回は逆SEO対策の基本から具体的な方法について解説してきました。
逆SEO対策は業者に依頼してもコストが安くて済みますが、長期戦となります。
「すぐに情報源を絶ちたい」という場合はやはり「削除」がベストです。
この記事を参考にしつつ、みなさんの状況に合わせて適切な手段を選んでいただければと思います。
また、問題はページだけではなく、検索フォームの予測変換である「サジェスト」の一覧が汚染される「サジェスト汚染」という場合もあります。
そちらについて対処したい方は以下の記事が参考になりますよ。
ネット上の問題には包括的かつ同時に対処していきましょう。
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