2020年1月に総務省が調査したデータによると日本のTwitter利用率は38.7%、実に日本の人口の4割弱がTwitterを利用していることになります。
そもそも利用者の母数が大きいのでTwitter上には配慮に欠ける人間・攻撃的な人間は少なからず存在します。
自分に対するリプ(返信)で誹謗中傷されました…。怖いです…。
こうした相談はかなり多いですね。通報されたアカウントは凍結(利用不可)となる場合もあるので、中には「(通報の末、相手のアカウントを)凍結させたい」という方もいます。
「通報」という手段は、Twitterで迷惑ユーザーからの「自衛」の手段として利用する方も多いです。すなわち利用者が多く、多様な人間がいるtwitterでは基礎知識とも言えます。
今回専門家が解説していくのはみなさんがTwitterを利用する上で重要な、効果的で正しい「通報」の方法となります。
具体的には以下の項目について解説していきます。
【知ってれば効果的】相手が「アカウント凍結」に!twitterの通報の基本
twitterで通報する前にこれから紹介する内容はしっかりと理解しておいた方が、通報による凍結がより効果的になります。
基本その1:通報前に!問題ツイートが「twitterの利用規約違反か」冷静に考えて
これは単純にtwitterの通報機能が「利用規約違反の報告を目的とした通報機能」であるためです。つまり、利用規約違反ではないコンテンツを通報したところで意味がありません。
例えば「リプやツイートで批判されたことで感情的になり、ついつい通報した」といった場合、利用規約違反とは何の関係もないので通報しても何も起こりません。
通報したいけれど「実は感情的になっているだけ」というケースはよくあります。利用規約違反が発生しているなど「通報に値するのかどうか」冷静に考えてみましょう。
なお、通報機能を利用して意図的に凍結するために、相手が意図せず規約違反をしているツイートを探して通報を行う「あら探し的通報」といった手段もあります。
twitterの例ではありませんが、インスタグラムではこうしたあら探し的な通報のし過ぎはかえって規約違反の制裁を受ける可能性があります。
twitterのシステム的に問題はなくても、モラル的に問題がある行為なので自己責任で行うようにしてくださいね。
基本その2:twitterで通報されたら“どうなる”?凍結?
twitterの運営は規約違反の通報に基づき、以下のような対応をとるとしています。
- ツイートの表示制限・削除要請
- 返信・リツイート・いいねなどエンゲージメントを無効
- DMの非表示
- メディア・プロフィールの変更要請
- アカウントを「読み取り専用(書き込み不可)」にする
- アカウント凍結
これは通報の結果、twitter運営が上記のような対応をとる可能性があることを意味しています。通報に基づく対応は凍結だけではないのです。
なお、凍結はtwitterで最も厳しい対応とされています。
永久凍結する: これは、Twitterによる最も厳しい対応です。アカウントが永久凍結されるとグローバルで閲覧対象から削除され、違反者は新しいアカウントを作成できなくなります。Twitterはアカウントを永久凍結する場合、攻撃的な行為による違反が見られるためにアカウントを凍結した旨を通知し、どのポリシーに違反したか、どのコンテンツが違反したかについて説明します。
twitter側は上記のような記載をしており、凍結の条件として「攻撃的な行為による違反」であることがわかっています。
そのため、もし「通報により凍結させたい」という場合、攻撃的な行為が立証できることが前提です。
twitterのいう「攻撃的な行為」とは以下のような行為を指すようです。
Twitterルール: 特定の人物を標的とした嫌がらせに関与したり、他の人にそうするよう扇動したりすることを禁じます。Twitterは、嫌がらせまたは威圧、他者の発言に対する抑制の試みを攻撃的な行為とみなします。
引用元:ヘルプセンター「攻撃的な行為」
twitterのいう攻撃的な行為とは、嫌がらせや侮辱、脅しなどといった攻撃的な言動を意味しています。
基本その3:twitterの通報は何人で「凍結」する?時間は?凍結されない?【考察】
先ほど攻撃的な行為の発覚によりtwitterの運営がアカウントの凍結を行うことがあるとしました。ところが実際に運営が「凍結する」と判断する基準は開示されていないため、基準については推測するしかありません。
経験に基づく個人的な考察ですと「多数のユーザーから通報されたアカウントは凍結されやすい」と考えています。ですが具体的に何人かまでは不明です。
また、twitterの凍結に関して独自の検証を行ったスイクン氏の「ツイッター(Twitter)の凍結基準まとめ!」を参考にさせていただきますと、以下のようなことが言えます。
- 通報相手:フォロー数よりフォロワー数が多い=影響力が大きい/フォロー数よりフォロワー数が少ない=影響力が小さい
- 影響力の大きいユーザーは凍結されにくい
- 多数のユーザーからブロック→凍結
- 影響が小さいユーザー程、少数のブロックで凍結されやすい
- 多数のユーザーから通報→凍結
このように凍結にはフォロワーの数(影響力)が関係していることが明らかになっています。多数のユーザーから通報されていても、基本的に影響力の大きいユーザーは凍結されにくいと推察されます。
逆にフォロワーの少ない(影響力が小さい)出来立てのアカウントなどは凍結されやすいとされています。
具体的な人数までは不明のようですが、影響力が大きいユーザーを相手取る場合、やはり多数のユーザーからの通報がなければ凍結は難しいでしょう。
「複数のユーザーにツイートで事情を説明して通報を呼びかける」といった組織的な通報行為が効果的かもしれませんね。
なお、凍結にかかる時間は数十分~1週間程度とされており、ばらつきがあります。焦る気持ちもあるとは思いますが、通報後は少し待ってみましょう。
基本その4:相手に対して慰謝料請求や刑事告訴がしたいなら通報は“待った”
もし相手に対して「慰謝料請求や刑事告訴によって社会的な責任をとってもらいたい」という場合、通報によりも弁護士への相談をおすすめします。
その理由は通報により凍結に至った場合、投稿が非公開になってしまうためです。もし誹謗中傷による名誉毀損・侮辱を立証する場合、そうした投稿が「不特定多数の人間に閲覧可能な状態」である方が有利に立証できます。
twitterの通報案件はまずは誰かに相談してみましょう!
なお、警察に通報しても相談どまりで協力してもらえる可能性は低いです。現実的に警察は被害が出ない限り、積極的な動くことはありませんからね。
twitter「通報」方法【初心者OK・写真フロー付】
twitterはパソコンよりも直感的に操作できるスマホアプリからの通報が楽なので基本的にはスマホアプリ(iOS・Android)でtwitterにログインして通報を行いましょう。
今回紹介する通報の方法は4つです。
- 「ツイート」または「メディア(写真・動画)」の通報
- 「DM(ダイレクトメッセージ)」の通報
- 「プロフィール」の通報
- アイコン・写真など「著作権侵害」の通報
- 「なりすまし」の報告
上記5つのうちいずれかの通報を通して、特定のアカウントに対する規約違反報告を行います。わかりやすく解説していくのでご安心ください。
※以降のスクリーンショットはTwitterまたはヘルプセンターらの出典です。
twitter通報の仕方1:「ツイート」または「メディア(写真・動画)」の通報
まずは最も簡単である「ツイートの通報」です。以下の流れで行いましょう。
- STEP1通報したいツイートの選択通報したいツイートをタイムライン上から、または相手の投稿一覧(ホーム)から見つけ、右上の「三点」をタップ
- STEP2「ツイートを報告する」メニューが出るので「ツイートを報告する」を選択
- STEP3問題の詳細を選択「問題を報告」という画面に移る。ここでは通報の内容に応じて「不審な内容またはスパムである」または「不適切または攻撃的な内容を含んでいる」を選択するのがベター。凍結を目的とする場合「攻撃的な行為」が前提にあるので後者を選択(当記事ではこれを選択)。
- STEP4問題のツイートが攻撃的な行為といえる理由について聞かれるので、当てはまるものを選択
このようにして通報していきます。単に相手を凍結させることを目的としている場合、あら探し的に攻撃的なツイートを探し出し、そのツイート1つ1つに対して上記の通報を行う方もいるようです。
ツイートの削除を依頼したい方は以下の記事もご参照ください。
続いては「メディア(写真・動画)」の通報の方法となります。性的なコンテンツをアップしているユーザーがいるといった場合、以下の流れで投稿を通報できます。
- STEP1ツイートを通報する方法と同じツイートを通報する流れで問題の投稿右上の三点をタップし「ツイートを報告する」を選択する
- STEP2「センシティブな画像」画像・動画を通報する場合はツイートを通報する時にはなかった「センシティブな画像または動画を表示している」という選択肢があるのでそれを選択
- STEP3当てはまるものを選択問題の画像・動画が当てはまるものを選択し、通報
画像・動画もツイートの報告と同じようにして通報していきましょう。
なお、ツイートの中でも「パクツイ(パクリツイート・模倣ツイート)」を通報したい場合は以下の記事をご覧ください。
あるいはTwitterの通報専用フォーム上から通報することもできます。
最初からこの画面ではありません。
「どのような問題がありますか?」に対して「あるアカウントが私または他の誰かに嫌がらせをしています」を選択、「報告する内容の対象」を「自分のアカウント」または「その他のユーザー」と選択することで上記のフォームが出てきます。
特に「現在起きている問題」にて「記述式」でツイートの状況を説明して通報ができるので先ほどよりも詳細な報告が可能です。
twitter通報の仕方2:「DM(ダイレクトメッセージ)」の通報
意外と知られていませんが、DMでの攻撃的な行為についても通報することができます。流れは以下の通りです。
- STEP1問題ユーザーのDMを選択下のタブから右下のDMを選び、問題のユーザーからのDMをタップ
- STEP2右上の「ビックリマーク」をタップDMの画面が開くので右上の「ビックリマーク」をタップする
- STEP3「報告する」をタップ「会話情報」から相手のIDを報告することができるのでタップ
- STEP4「問題を報告」画面ツイート報告時と同様に「問題を報告」の画面に移るので「不適切または攻撃的な内容を含んでいる」を選択
- STEP5最も近いものを選択選択肢の中から最も近いものを選択
選択肢の中から一番近いものを選んだら通報完了です。
twitter通報の仕方3:「プロフィール」の通報
「プロフィール上で誹謗中傷された」などといった場合、相手のプロフィール文(BIO)やホーム写真を直接通報できます。以下の流れをご覧ください。
- STEP1相手のホーム画面を開くプロフィールを通報したい相手のホーム画面を開き、右上の「三点」をタップ
- STEP2メニューから報告を選ぶメニューが開くので「報告する」を選ぶ
- STEP3プロフィールを通報する選択肢を選ぶ「問題を報告」の画面に移るので「プロフィールの情報や画像に攻撃的な内容や暴言、脅迫、差別が含まれる」を選択
- STEP4当てはまるものを選択当てはまるものを選択して通報
上記の流れで相手のプロフィールを通報していきましょう。
twitter通報の仕方4:アイコン・写真など「著作権侵害」の通報|署名は相手に通知がいく?
twitter上では「アイコンや写真などの無断使用」が多発しています。以下の記事でtwitter上の著作権侵害の報告方法を解説していますよ。
もしみなさんが著作者である場合、無断利用は立派な著作権侵害ですので以下を参考に「知的財産権に関する問題のヘルプ」から通報していきましょう。
難しいことはありません。質問に対して簡単に答えていくだけです。
なお、この著作権侵害に関する通報に限り、相手に自分側の個人情報が通知されます。それが困る場合は弁護士などの代理人を立てることをお勧めします。
twitter通報の仕方5:「なりすまし」の報告
twitterのなりすまし行為は主に芸能人やYoutuberなどといった有名人に被害が多いですね。もちろん個人であってもなりすましの報告は可能です。
なりすましの報告は「Twitter上での信頼性」という専用フォームから通報を行います。
上記のようなフォームとなっています。「問題の詳細」にてなりすましの状況や経緯を説明し、身分証明書(免許証・パスポートなど顔写真付きのもの)を用意して画像をアップロードし、報告しましょう。
まとめ
今回はtwitter上での規約違反の通報の方法について解説してきました。この記事で紹介してきた以下の5つの通報を駆使すれば相手を凍結させることもできるでしょう。
- 「ツイート」または「メディア(写真・動画)」の通報
- 「DM(ダイレクトメッセージ)」の通報
- 「プロフィール」の通報
- アイコン・写真など「著作権侵害」の通報
- 「なりすまし」の報告
ただし、相手の影響力が強く(フォロワー数が多く)「多数のアカウントからの通報」が必要とされる以上、一人の力で通報は難しいです。複数人の協力が不可欠でしょう。
フォロワーなど他のユーザーにDMやツイートで呼びかけるなどして「通報」の協力を行ってみるのも1つの手ですね。この記事で皆さんの悩みが解決されたならば幸いです。
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