誹謗中傷してきた相手を刑事告訴するには?流れや費用を解説

SNSでの誹謗中傷にお困りですか?

自分を誹謗中傷した相手を刑事告訴できることを知っておけば誹謗中傷への向き合い方や気持ちも変わってきます。

今回は、誹謗中傷をした相手を刑事告訴する流れや注意点、誹謗中傷が該当する可能性のある刑事罰を詳しく解説します。

國次
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もし刑事告訴をご検討しているならぜひご覧ください。

 

刑事告訴について

誹謗中傷してきた相手を刑事告訴する前にまずは刑事告訴の基本から押さえておきましょう。

そもそも刑事告訴とは?刑事告訴されたらどうなる?

刑事告訴とは、犯罪の被害に遭った方やその家族、代理人が警察署などで告訴状と呼ばれる書面を提出して犯罪が起こったことを申告し、犯罪者に処罰を求める手続きのことです。

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刑事告訴には捜査義務があるので告訴状が受理されると捜査が始まり、犯罪者が逮捕される可能性があります。

 

「被害届」との違いと使い分け

警察署に提出する被害届は、単に犯罪の被害を報告する手続きです。刑事告訴のように捜査義務はありません。被害届が受理されただけで、警察からは特に何のアクションもないというケースも少なくありません。

なお「名誉毀損罪」や「侮辱罪」といった犯罪は、告訴による犯罪の申告が必要な「親告罪」であり、被害届ではなく告訴状の提出が必要です。

刑事告訴は必ずしも受理されるわけではない

はじめから被害届ではなく、告訴状を出しておけば確実だと思うかもしれません。しかし告訴状は必ずしも受理されるわけではないのでご注意ください。

告訴状では犯罪が起こった事実とそれによる被害を客観的かつ漏れなく正確に記載しなければなりません。

  • 記載内容に不備がある
  • 証拠が足りていない
  • 被害が軽微である
  • 損害賠償請求など民事で解決を図るべき事案である
  • そもそも犯罪に該当しない

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このような場合、告訴状が受理されない可能性があります。

 

誹謗中傷の刑事告訴が受理された事例

告訴状は受理されにくいものという認識がありますが、受理されないというわけではありません。

ジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐり、被害を訴える元ジャニーズJr.らでつくる「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の代表、平本淳也さん(57)が10日、ネット上で誹謗(ひぼう)中傷を受けたとして神奈川県警に刑事告訴した。平本さんによると、具体的な誹謗中傷の内容や告訴の容疑は明らかにできないが、告訴は受理されたという。

引用:朝日新聞デジタル

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このように誹謗中傷による告訴状が受理されたという事例もきちんとありますので、諦めないでくださいね。告訴状が受理されるかは告訴状の内容次第です。

 

犯罪が発生していることを正確に証明できなければ受理されません。次に誹謗中傷の罪を知るところから始めましょう。

 

誹謗中傷の罪は?

刑事告訴する前に知っておきたいのが誹謗中傷で成立する可能性がある罪です。何の罪に当てはまるかあいまいなまま告訴状を提出しても受理されません。

問題の誹謗中傷が犯罪に該当していないか確かめる必要があります。誹謗中傷で生じる罪について解説します。

誹謗中傷の罪:名誉毀損罪

頻繁に耳にする名誉毀損罪ですが、人の名誉を毀損するという犯罪行為(刑法230条)です。3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金に処される可能性があります。

  • 公然と:不特定または多数の者に伝達される状態
  • 事実を摘示:何らかの情報を事実として周囲に伝える
  • 人の名誉を毀損するその人の社会的な評価(地位や名声、評価など)を低下させる

例えば、SNS上で不特定多数のフォロワーに対し(公然と)、「Aは犯罪者だ」という内容の投稿を書き込み(事実を摘示)し、Aの評価を低下させる場合などが該当します。

誹謗中傷の罪:侮辱罪

侮辱罪(刑法231条)も名誉毀損罪と同様に人の名誉を毀損するという犯罪行為です。1年以下の懲役もしくは禁錮若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処される可能性があります。

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名誉毀損罪と異なるのは、具体的な事実を示さない点、馬鹿やアホといった罵倒や暴言レベルの発言でも成立する可能性がある点です。

 

誹謗中傷で脅迫罪、信用毀損罪、偽計業務妨害罪などが成立?

場合によっては脅迫罪、信用毀損罪、偽計業務妨害罪などが成立する場合もあります。誹謗中傷を刑事告訴する前にまずはどの犯罪に当てはまるのか、よく確認しておきましょう。

誹謗中傷してきた相手を刑事告訴する流れ

実際に刑事告訴する流れをご覧ください。

ステップ1:誹謗中傷されたという記録を残しておく 

相手が投稿などを削除すれば誹謗中傷されたという証拠が消えます。誹謗中傷の罪を立証するのが困難になります。また刑事告訴の際には誹謗中傷してきた相手の個人情報を特定しておく、情報が消えればその特定も困難になります。

  • 投稿の内容(誹謗中傷)
  • 投稿のURL
  • 投稿の日時
  • 相手のユーザー名やアカウント

スクショやメモで控えておきましょう。

発信者情報開示請求をする

相手を特定するためには、次の二段階での発信者情報開示請求が必要となることが多いでしょう。

  1. 5chやX、インスタなどコンテンツプロバイダに対して開示請求を行い、誹謗中傷投稿者のIPアドレスとタイムスタンプの情報を取得
  2. その情報をもとにOCN、BIGLOBEアクセスプロバイダに開示請求をして、回線契約者の住所氏名などの情報を入手する

ただし、任意で開示請求しても応じてもらえるケースはほとんどありません。裁判所から強制力のある開示命令を出してもらう必要があります。専門的な知識も必要になるのでこの特定の手続きも含め、刑事告訴は弁護士に依頼される方も少なくありません。

告訴状を作成する

告訴状を作成しましょう。

  • タイトルに「告訴状」と記載。
  • 提出年月日は受理された段階で記載。
  • 提出先の記載。警察署長または検察官、もしくは労働基準監督署長など。
  • 署名捺印欄。直筆で署名の上、押印
  • 告訴人である、みなさんの名前、電話番号などを記載
  • 被告訴人である、特定した誹謗中傷相手の名前を記載
  • 代理人・作成者の住所・氏名、連絡先などを記載
  • 告訴の趣旨。誹謗中傷がどの条文に該当する犯罪行為か、処罰を求める旨の意思表示も簡潔に記載。
  • 告訴事実。5W1Hで経緯や背景、事情経過、動機などを簡潔に記載
  • 告訴に至る経緯。告訴するに至った事情や心情などを記載。
  • 証拠資料を箇条書きで記載

 

該当する犯罪行為、誹謗中傷の経緯や誹謗中傷相手(被告訴人)に関する情報などを記載していき、告訴状を完成させます。

警察に告訴状を提出する

完成したら最寄りの警察署に提出します。

告訴状が受理されれば捜査開始

刑事告訴が受理されれば、警察は捜査を開始します。
無論この段階では誹謗中傷相手の有罪が確定したわけではありません。被疑者が逃亡や証拠隠滅を図る恐れがある場合は、逮捕されることもあります。捜査の後、警察から検察へと事件が送致(送検)されます。

検察側でも事件の調査が行われ、その結果、起訴か不起訴かが決まります。略式起訴を除き、起訴されると刑事裁判が開始され、判決が下ります。日本の場合、起訴となればほとんどが有罪判決となります。

いつまでに誹謗中傷を刑事告訴すればいい?時効は?

刑事告訴には期限があるのでご注意ください。

刑事告訴に期限あり?告訴期間とは

名誉毀損罪、侮辱罪は犯罪の申告が必要な親告罪です。親告罪の場合、犯人を知った日から6ヶ月を過ぎると、告訴ができなくなります(刑訴法235条1項)。

ただし、刑事事件関連の期間計算は原則初日不算入で、初日をカウントしません。例えば、1月1日に犯人を知った場合、1月2日から数えて6ヶ月目の7月2日が刑事告訴の期限となります。

その日を過ぎてから告訴して告訴状は受理してもらえません。まずは半年後を目処に刑事告訴を行いましょう。

公訴時効

告訴期間とは別に、公訴時効も存在します。公訴時効は犯罪が終わった時から一定期間を過ぎると起訴ができなくなる(相手を裁判にかけられなくなる)制度です。犯罪ごとに期間が規定されています。

先ほど紹介した名誉毀損罪・侮辱罪は3年です。脅迫罪・信用毀損罪・偽計業務妨害罪も3年です。告訴状を提出してから起訴されるまで数ヶ月で済むこともあれば、数年かかることもあります。動き出しは早い方が良いです。

プロバイダのログの保管期間にも注意

刑事告訴には誹謗中傷相手の特定が効果的ですが、特定にはインターネットプロバイダが保管するIPアドレスやログが必要です。こうしたログの保管はプロバイダごとに異なりますが3〜6ヶ月となります。それ以降はログが削除され、追跡が困難になります。

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誹謗中傷を書き込まれたら1ヶ月以内には特定のために行動を起こした方が良さそうですね。

まとめ:誹謗中傷してきた相手を刑事告訴するなら専門家に相談

ここまで読んでいただいたみなさんはお気づきの通り、誹謗中傷の相手を刑事告訴するには相応の法律の知識を必要です。誹謗中傷を刑事告訴するには犯罪に該当している必要があります。告訴状にも現況を誤りや抜け漏れなく如実に記載しなければなりません。

誹謗中傷してきた相手を刑事告訴するのであれば専門家に相談した方が良いですね

誹謗中傷対策
この記事の監修者

インターネットの誹謗中傷対策、削除の専門家。5ちゃんねるを始めとする、各種書き込みの削除、下位表示させるプロ。特に企業案件を得意とし、ネガティブな口コミ、サジェストキーワードを常に監視、対策している。携わった案件は1,000以上。お困りの場合は、以下↓LINEからお気軽にお問い合わせください。

國次将範@ネット削除の専門家に問い合わせる
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