「したらば掲示板の誹謗中傷を削除したい」
「したらば掲示板で採用活動に関する嘘の噂を流されて迷惑している」
「したらば掲示板で誹謗中傷を投稿した犯人を特定したい」
もしかしたら、そのようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
今回この記事では、したらば掲示板での誹謗中傷について、次のようなポイントを紹介していきます。
- したらば掲示板の誹謗中傷の削除方法
- 削除依頼時の注意点
- 犯人の特定と慰謝料請求、告訴
これらのポイントを押さえた記事であるため、この記事を読みながら削除依頼をすることができますよ。
したらば掲示板で削除依頼をする際は、ぜひ参考にしてくださいね
したらば掲示板の特徴について
参照元:したらば掲示板
したらば掲示板は、2000年の開設されたインターネット掲示板の一つです。
このしたらば掲示板の利用者数は20万人超、月間PVは5億(5億回アクセスされた)にものぼり、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)や爆サイに並ぶ日本有数の巨大掲示板です。
このしたらば掲示板について、次の2点で理解を深めていきましょう。
- したらば掲示板の特徴
- したらば掲示板の運営権譲渡と名称変更の歴史
以上2点を詳しく説明していきます。
したらば掲示板の特徴
したらば掲示板の特徴は次の2つです。
- レンタル掲示板システム
- 就活生の利用
1つずつ詳しく説明していきます。
レンタル掲示板システム
したらば掲示板の一番の特徴は、「レンタル型掲示板システム」であることです。
このレンタル型掲示板システムは、オリジナルの掲示板を作ることができます。
5ちゃんねるや爆サイのような掲示板を、自分の手でサーバーをレンタルすることで作れてしまうわけですね。
各掲示板は、その掲示板のサーバーをレンタルした人がそのまま管理人となります。
ゆえに、運営元は各掲示板の運営に直接的に関与していません。
このように、自分でサーバーをレンタルして掲示板を作れる点が、2ちゃんねるや爆サイと異なる点です。
下記の画像はしたらば掲示板の様子です。
したらば掲示板では、上記の画像のように掲示板がランキング形式で立ち並んでおり、掲示板自体の集合体であることがわかります。
また、したらば掲示板はユーザー数を多く抱えるうえに、各掲示板で管理人が異なり、スレッド数も膨大な数となっています。
ゆえに、運営会社の目が届きにくく、ネガティブな発言や誹謗中傷の温床となる一面もあります。
就活生の利用
したらば掲示板は就活生の利用者が多いという特徴もあります。
2016年ごろから就活生の情報交換の場所として、注目されています。
就活生にとっての魅力は、企業情報や採用試験の内容についてのスレッドで、求人サイトや就活支援サービスでは手に入らない情報をゲットできる点です。
このように、したらば掲示板は就活に欠かせないツールとしての側面もあるのです。
しかしその一方で、就活生の一部は、企業に採用されなかった腹いせに、企業の人事担当者の誹謗中傷コメントを投稿することもあり、問題となっています。
このような人事担当への誹謗中傷は、採用活動だけでなく、企業イメージに悪影響を及ぼす可能性が高いため、このような投稿を見つけ次第削除依頼を申請していきましょう。
したらば掲示板の運営権譲渡と名称変更の歴史
したらば掲示板の運営会社とサービス名は、たびたび変更されています。
したらば掲示板の運営権譲渡の流れは、以下の表の通りです。
2000年3月4日 | ・「合資会社東京アクセス」によって「レンタル掲示板JBBS」が開設される |
2001年12月1日 | ・「レンタル掲示板JBBS」の運営権が「合資会社東京アクセス」から「したらばコミュニケーションズ」に譲渡される ・サービス名が「JBBS@したらば」に変更される |
2004年 | ・運営権が「ライブドア」に譲渡される
・サービス名が「livedoor したらば掲示板」に変更される |
2013年5月15日 | ・運営権が「ライブドア」から「シーサー株式会社」に譲渡される
・サービス名が「したらば掲示板」に変更される |
2018年12月3日 | ・運営権が「シーサー株式会社」から「エーゲート株式会社」に譲渡される |
これだけ頻繁に変わるともしかしたら、掲示板の名称変更に気づいていない場合もあるかもしれませんね。
運営会社の変更は、掲示板の名称変更よりも気づきにくいかと思います。
2018年12月現在、したらば掲示板の運営会社はエーゲート株式会社となっています。
したらば掲示板の誹謗中傷を削除する方法
誹謗中傷は、したらば掲示板利用規約第5条(禁止行為)の第7項で禁止されている行為です。
それだけではなく、誹謗中傷は法律に違反しており、刑事罰にも問われる犯罪行為でもあります。
適切な削除方法をとれば、すみやかに投稿を削除することができますよ。
したらば掲示板の誹謗中傷を削除する方法は4つあります。
- 掲示板の管理者に削除依頼をする方法
- したらば掲示板の運営に直接削除依頼をする方法
- 仮処分申立を行い削除依頼をする方法
- 逆SEO対策で検索エンジンの検索結果一覧から外す方法
上記4つのうちいずれかの方法で誹謗中傷コメントの削除依頼を行いましょう。
それでは、4つの方法について詳しく説明していきます。
掲示板の管理者に削除依頼をする方法
したらば掲示板で掲示板管理人に問い合わせて削除する方法です。
ページ右上に「ログイン」などの表記があり、アカウント登録が必要なのではと思うかもしれませんが、投稿の削除依頼にアカウント登録は必要ありませんのでご安心ください。
誹謗中傷投稿がある掲示板を一番下までページスクロールします。
参照元:したらば掲示板
左下の「掲示板管理者へ連絡」をクリックしてください。
スマホやタブレット、パソコンなどお使いの端末によって表示が変更されるかもしれませんが、どの端末でも必ずページ最下部にこの「掲示板管理者へ連絡」リンクがあるため、ご安心ください。
クリックすると次の画面が開きます。
参照元:したらば掲示板
- 「名前/ニックネーム」「メールアドレス」の必要項目を入力します。
- 「質問の種類」は「削除依頼」を選びます。
- 「質問内容の記入」の欄に削除依頼文を記入しましょう。
適切な削除依頼文の書き方について、この記事の次の章「削除依頼の際の注意点」で紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
入力が完了したら、「入力内容の確認」をクリックして入力内容を確認します。
参照元:したらば掲示板
入力内容の確認が終了したら、「送信する」を押して送信してください。
したらば掲示板の運営に直接削除依頼をする方法
掲示板管理人が削除依頼に対応してもらえない可能性があります。
その場合は、したらば掲示板の運営に直接削除依頼をします。
したらば掲示板運営への削除依頼はこちらのURLから行ってください。
このURLはしたらば掲示板のお問い合わせフォームにリンクしています。
まずはこのお問い合わせフォームを開きます。
「注意事項」や「削除依頼に関して」をよく読みます。
「削除依頼に関して」では、「削除依頼に関してましては掲示板管理者への依頼をお願いしております」
とあります。
しかし、削除依頼に応じてもらえなかった例外的なケースであるため、そのままお問い合わせフォームから運営に直接削除依頼をしても構いません。
「注意事項」や「削除依頼に関して」を読み終わったら、「上記に同意してお問い合わせ」をクリックしましょう。
「名前」「メールアドレス」の必要項目を入力します。
「内容」の欄に削除依頼文を記入しましょう。
適切な削除依頼文の書き方について、この記事の次の章「削除依頼の際の注意点」で紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
必要事項を記入し終わったら、「送信する」をクリックして、削除依頼を送信します。
仮処分申立を行い削除依頼をする方法
したらば掲示板の掲示板管理人も運営も削除依頼に応じない可能性もあります。
そうような場合は、弁護士に依頼し、裁判所に仮処分申し立てを行い、削除依頼をする方法があります。
仮処分とは、裁判所がくだす処分で、一時的に個人の権利を守る法律によるガードのような処置です。
誹謗中傷投稿が侵害する権利を訴え、この仮処分を申し立てることで、これ以上権利が侵害されることを防ぐ効果があります。
また、仮処分があれば、法的強制力を持って誹謗中傷投稿を強制削除できます。
裁判による仮処分の手続きには法的な知識が必要であるため、弁護士に依頼することがほとんどです。
掲示板管理人や運営が削除依頼に応じない場合は、弁護士に依頼しましょう。
逆SEO対策で検索エンジンの検索結果一覧から外す方法
上記で紹介したしたらば掲示板での削除依頼、弁護士への依頼が億劫な場合、削除依頼業者に逆SEO対策を依頼することもできます。
逆SEO対策は、GoogleやYahooなどの検索結果の上位表示から、強制的に誹謗中傷を含む掲示板の検索順位を下位に押し下げ、検索結果に表示させにくくするシステム的な施策です。
要するに表示されにくくなるわけでね。
削除依頼とは少し異なりますが、拡散を防ぐという意味では同様の用途なので、例外的な手段として覚えておきましょう。
削除依頼の際の注意点
削除依頼の際は、次の7つのポイントで注意しましょう。
- 注意点1:証拠を残しておく
- 注意点2:早期対応で拡散を防ぐ
- 注意点3:削除依頼文の書き方と6つのポイントを確認する
- 注意点4:どの権利が侵害されているか確認する
- 注意点5:感情的にならないように気を付ける
- 注意点6:連続削除依頼は控える
- 注意点7:削除依頼に不備が無いか確認する
一つずつ説明していきます。
注意点1:証拠を残しておく
したらば掲示板で誹謗中傷にあったら、まずは誹謗中傷の内容が含まれる投稿内容を誹謗中傷の証拠として保存します。
証拠を保存しておけば、運営に削除依頼する際の証拠となるほか、慰謝料を請求する、告訴する場合は必要となります。
おすすめは、パソコンやスマートフォンのスクリーンショット機能です。
また、証拠保存の際は投稿日時やコメント番号も確認できる位置を映して保存します。
上記のような工夫で、なるべく詳細な情報を証拠として残しておきましょう。
注意点2:早期対応で拡散を防ぐ
したらば掲示板には、さまざまな人間がアクセスしています。
例えば、有名企業の圧迫面接など話題性の高いテーマならば、すぐに拡散されてしまう恐れがあるのです。
したらば掲示板内ではなく、5ちゃんねるや爆サイなどの掲示板サイトへ拡散され、やがてまとめサイトやTwitterなどのSNSにも情報が広がっていきます。
誹謗中傷投稿は早期に対応しないと、次第と拡散されてしまいます。
ゆえに、誹謗中傷投稿は見つけ次第、すみやかに削除依頼をしましょう。
注意点3:削除依頼文の書き方と6つのポイントを確認する
したらば掲示板での削除依頼の書き方がわからない場合は、以下のテンプレートを参考にしてください。
お世話になります。
Aです。 「(レス番号):名無しさん :2018/12/10(月) 16:00:00 ID:1234567890
レス番号〇番は「本名、電話番号、住所の記載、偽りの情報」が含まれる内容で、上記の利用規約に違反しています。 |
このようにして、削除依頼文を書きます。
削除依頼文を書く際は次の6つのポイントに注意しましょう。
- 誹謗中傷投稿のレス番号
- 誹謗中傷投稿の内容のコピー
- 誹謗中傷投稿の内容に自分のことを指しているかわかる記述あり
- したらば掲示板の利用規約の禁止事項の該当項目
- 侵害されている権利や法律に違反している記述あり
- 自分が受けている被害
1つずつ簡単に説明していきます。
誹謗中傷投稿のレス番号
誹謗中傷投稿のレス番号は必ず記入するようにしましょう。
レス番号とは、以下のようにレスが記載されている番号のことです。
(例)538:名無しさん :2018/12/10(月) 16:00:00 ID:1234567890
この例ならば、左端の「538」がレス番号になります。
右端の「123456780」はIDとなり、レス番号とは別物です。
削除依頼文にこのレス番号の記載がないと、掲示板管理人や運営は、誹謗中傷が含まれる投稿を一から探すこととなり、スムーズに削除対応が行われなくなってしまいます。
必ずレス番号を指定しましょう。
誹謗中傷投稿の内容のコピー
誹謗中傷投稿の内容のコピーも、レス番号と同様に記載すると削除依頼が円滑に進みやすくなるポイントです。
誹謗中傷の投稿内容をコピー&ペーストすることで、掲示板管理人や運営が投稿を特定できるほか、削除を判断する材料となります。
ゆえに、さきほどのテンプレートを参考に、誹謗中傷の投稿内容をコピー&ペーストで削除依頼文に張り付けましょう。
誹謗中傷投稿の内容に自分のことを指しているかわかる記述あり
掲示板管理人や運営に投稿を誹謗中傷として扱ってもらうためには、誹謗中傷と思しき投稿に、「自分を指していることがわかる記述」が存在する必要があります。
その記述とは例えば、本名です。
さらに住所、年齢、電話番号、生年月日、職業などの情報も本人と特定できる要素でしょう。
投稿にこのような情報が記載されていることで、特定の人物を指している誹謗中傷投稿とみなすことができるのです。
自分を指しているかどうかわかる記述がないか、投稿内容を確認しておく必要があります。
侵害されている権利や法律に違反している記述あり
侵害されている権利や法律に違反している記述がある場合は、削除依頼文にその旨を述べましょう。
たとえば、次のような権利が法律で保障されています。
- 名誉(社会的評価)
- プライバシーの権利
- 経済的信用や社会的活動の自由
- 意思決定の自由
誹謗中傷と判断されるためには、法律で保護されている上記4つの権利を侵害していることを立証する必要があります。
権利については、次の節で詳しく説明するので、そちらをご覧ください。
したらば掲示板の利用規約の禁止事項の該当項目
したらば掲示板利用規約の禁止事項のうち、どの項目に該当するか、下記の利用規約を参考に選びましょう。
複数の禁止事項に該当することもあります。
第5条(禁止事項)
利用者ならびに第三者に対して、以下の行為を行うことを禁止します。
- 損害を与える行為
- 名誉を毀損する行為
- 侮辱する行為
- 権利を侵害する行為
- プライバシーを侵害する行為
- いやがらせとなる行為
- 誹謗中傷する行為
- 罵詈雑言をあびせる行為
- 嫌悪感を与える行為
- 差別的な行為
- 倫理的に問題のある行為
- 品性を欠く行為
- 特定の利用者にしか理解のできないことを行う行為
- 他のアカウント登録者を含む利用者および第三者の混乱または誤解を招く行為
- 嘘偽りのある行為
- わいせつ的な表現を行う行為
- 暴力的・残虐的な表現等を行う行為
- 公職選挙法に違反する行為
- 宗教に関する勧誘活動とこれらに類似する行為
- 運営者のサービス運営に支障をきたす行為
- 運営者のサービスを妨げる行為
- 法令に違反する行為
- アカウントおよびパスワードを不正目的で取得または使用する行為
- 他のアカウント登録者を含む利用者および第三者に対して迷惑となる行為
- ウイルスなどの有害なプログラムを投稿、掲載、開示、提供、送付、配布もしくは 販売する行為
- 他のアカウント登録者を含む利用者の個人情報を収集する行為
- 出会いを求める行為
- 本名、住所、メールアドレス、電話番号の記載(一般に公開されている情報・公人に 関してはこの限りではありません)
- マルチスパム投稿といった同一内容の多数投稿や無意味な文字の羅列等の行為
- システムのバグ、セキュリティホールを利用する行為
- システムおよびプロトコルの改ざん、解析、集計、二次利用、リバースエンジニア リング、逆アセンブルする行為
- 他のアカウント登録者を含む利用者および第三者を挑発する行為
- その他運営者が不適切と判断する行為
- 1から33に該当する恐れもしくはつながる可能性のある全ての行為
アカウント登録者を含む利用者が違反行為を行い、運営者およびアカウント登録者を含む利用者ならびに第三者に対して損害を与えた場合、当該違反者は損害を与えた者に対してその責任の全てを負い、損害の全てを賠償するものとします。
運営者は、違反行為とそれに関連する事由に起因する直接的または間接的な損害に関して一切責任を負わないものとします。
引用元:利用規約 – したらば掲示板
削除依頼文の作成の際に、頻繁に用いるのは、禁止事項の項目の第1項~第9項まででしょう。
しかし、それ以外にも該当する項目が無いか、第10項~第34項の内容にも目を通しておきましょう。
自分が受けている被害
削除依頼文には、誹謗中傷を受けてどのような被害を受けているのか、その点を明記しましょう。
自分が受けている被害の例は、「誹謗中傷によって自社を志望する学生が減少した」「誹謗中傷によって本名住所といっしょに罵倒され、名誉を傷つけられた」などです。
掲示板管理人や運営に伝わるように、明確に記載しましょう。
ここまでに紹介した6つのポイントを確認し、削除依頼文を仕上げます。
注意点4:どの権利が侵害されているか確認する
誹謗中傷は、次のように複数の行為を指します。
- 名誉毀損
- 侮辱
- プライバシーの侵害
- 信用毀損・業務妨害
- 脅迫
誹謗中傷 | 侵害している権利 | 内容 | 例 |
名誉毀損 | 名誉(社会的評価) | 名指しで嘘か本当かわからない情報を不特定多数がアクセスできる場所(掲示板やSNSなど)で公開する | Aは詐欺師だ |
侮辱 | 名誉(社会的評価) | 名指しで侮辱する | Aはバカだ |
プライバシーの侵害 | プライバシーの権利 | 名指しで公開されたくない個人情報を公開する | ・Aの住所は〇〇で電話番号は××だ
・Aの顔はこの写真だ |
信用毀損・業務妨害 | 経済的信用や社会的活動の自由 | 経済的信用を低下させる嘘を流す/嘘の情報で業務を妨害する | ・Aの営んでいる店は最悪だ
・Aの店の個人情報が流出しているという嘘で業務を妨害する |
脅迫 | 意思決定の自由 | 名指しで生命や財産などを脅迫する | ・明日Aを殺す
・明日Aの金を盗む |
誹謗中傷の内容が上記のどの誹謗中傷に該当するのが、必ず照合しましょう。
注意点5:感情的にならないように気を付ける
誹謗中傷を受けて、怒りの感情や悲しみの感情を誰かにぶつけたくなる気持ちはよくわかります。
しかし、掲示板管理人や運営に「早く消せ」「役立たず」などの感情をぶつけてしまっても、事態は改善することはありません。
削除要請の成功率を高めるためには一旦冷静になり、一語一語単語の意味を考えながら文章を作りましょう。
注意点6:連続削除依頼は控える
削除要請は連続で送信しないようにしましょう。
連続削除要請をしたくなるケースは次のようなケースが考えられます。
- 違うコメント番号を別々に削除したい
- 早く削除して欲しい
異なるコメント番号でも、1度の削除依頼で一括で指定し削除要請することができます。
また、早く削除して欲しくて同一の削除依頼内容を何度も送信すると、運営側も対応に困ります。
削除依頼の回数は1回に抑えるということを意識しましょう。
注意点7:削除依頼に不備が無いか確認する
削除要請を送信する前に、誤りの表現、感情的に表記している表現はないか、どの権利が侵害されているかが明記できているか確認しましょう。
犯人を特定する事はできるの?
したらば掲示板の誹謗中傷について、削除依頼をするだけではなく、犯人を特定し、慰謝料請求や刑事告訴をすることも可能です。
そこで、次の3つを紹介します。
- 発信者情報開示請求の手続き
- 慰謝料請求と刑事告訴
- 犯人を特定する手続きの注意点
3つについて説明していきます。
発信者情報開示請求の手続き
ここでは、発信者情報開示の手続きについて説明していきます。
誹謗中傷の犯人を特定するには、「発信者情報開示請求の手続き」を行います。
この手続きには2通りあります。
- したらば掲示板への発信者情報開示請求の手続き
- プロバイダへの発信者情報開示請求の手続き
2つの手続きの違いは、犯人の情報をどこまで特定するかという点です。
したらば掲示板に発信者情報開示請求を行ってもIPアドレスしかわからない一方で、プロバイダに発信者情報開示を裁判所の手続きを行い犯人の名前まで割り出す方法となっています。
2つの方法について、説明していきます。
したらば掲示板への発信者情報開示請求の手続き
したらば掲示板に対する発信情報者開示請求については、運営にお問い合わせフォームを通して任意で請求することができます。
お問い合わせを受理すると、したらば掲示板の運営が、該当する掲示板の掲示板管理人に連絡をして、意見照会をします。
この際のテンプレートはさきほど紹介した削除依頼文のテンプレートに、「発信者情報の開示を希望します」という旨を添えましょう。
しかし、任意によるしたらば掲示板の発信者情報の開示手続きでは、開示を断られる可能性があります。
開示を断られた場合は、弁護士に相談して、裁判所に仮処分を申し立てることで、したらば掲示板の運営に発信者情報開示請求を強制することができます。
裁判所を通した仮処分の場合は、法的な強制力が強く、ほぼ確実に発信者情報の開示が可能です。
ただし、したらば掲示板への発信者情報開示請求では、あくまでも発信者のIPアドレスしか明かされません。「誹謗中傷投稿を誰が投稿したのか」まで特定したい場合は、プロバイダに発信者情報開示請求を行う必要があります。
プロバイダへの発信者情報開示請求の手続き
プロバイダに対する発信情報者開示請求については、任意で請求を行っても開示されないケースが多いです。
そのため、はじめから裁判所で手続きを行い、裁判を起こして、誹謗中傷投稿者の投稿を特定します。
次の5つの手順を踏むことで、誹謗中傷コメントを投稿した犯人の特定が可能です。
- 手順1:弁護士に相談する
- 手順2:「発信者情報開示仮処分命令申立」という裁判所への手続きで、誹謗中傷を投稿した投稿者のIPアドレスとタイムスタンプを特定する
- 手順3:IPアドレスとタイムスタンプをもとにプロバイダを特定する
- 手順4:今度は「発信者情報消去禁止仮処分命令申立」という裁判所の手続きで、プロバイダの記録を保存させる
- 手順5:「発信者情報開示請求訴訟」を起こし、プロバイダに契約者の氏名、住所を開示させる
このような手順でプロバイダに発信情報者開示請求できます。
プロバイダに対する発信情報者開示請求について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
慰謝料請求と刑事告訴
発信者情報開示請求で犯人の特定するだけではなく、割り出した情報をもとに慰謝料請求や刑事告訴を行うこともできます。
慰謝料請求
犯人を特定して、犯人に直接的に慰謝料を請求します。
プロバイダに発信者情報開示請求を行い、犯人を特定できたら、慰謝料の交渉をします。
この慰謝料の交渉は、弁護士に依頼するケースが多いです。
弁護士に依頼する理由は、慰謝料の手続きに法的な知識が必要になるためです。
ほかにも、弁護士の名前が書面などに記載されることによって、誹謗中傷投稿の投稿者が慰謝料の交渉に応じやすくなる傾向があるためでもあります。
お互いに慰謝料の金額に納得できるならば、損害賠償請求で投稿者を訴える必要はないでしょう。
投稿者が慰謝料の交渉に応じない場合、慰謝料の話がまとまらない場合は、損害賠償請求で投稿者を訴えることになります。
刑事告訴
犯人を特定して、警察に犯人の逮捕させ、ふさわしい刑罰を受けさせることも可能です。
警察に「被害届」または「被害届より強制力のある告訴状と誹謗中傷の証拠」を提出します。
犯人の情報は証拠となり、捜査に必要な情報となるため、重要です。
警察が被害届や告訴状を受理し、実際に捜査に移ると次のような流れで告訴が行われます。
- 告訴状の受理
- 捜査をして犯人を逮捕
- 逮捕後は10日間拘留
- 被疑者を起訴するか判断
- 起訴されて、被告人が刑事裁判にかかり、有罪か無罪か審理
- 有罪の場合は刑罰
このような流れで、犯人に刑事告訴を受けさせることも可能です。
犯人を特定する手続きの注意点
発信者情報開示請求にせよ、その後の慰謝料請求、刑事告訴にせよ、必ず証拠の提出が必要になります。
そこで、誹謗中傷にあったらまず一番最初に、パソコンまたはスマートフォンのスクリーンショット機能を利用して、誹謗中傷と思しき投稿内容を証拠として保存してしまいましょう。
保存の際に、投稿日や投稿時間など、なるべく詳細な情報が記載されているものは証拠として効果的です。
投稿内容と一緒に投稿日時もスクリーンショットで保存しておきましょう。
このようにして、なるべく犯人に関する情報を集めておくことが重要です。
スクリーンショットは念のため、データとしてパソコンに記録しておく、USBメモリに記憶させておく、印刷にして保存しておくなど、弁護士や警察に証拠の提出を求められた際に、すみやかに渡しやすい形で準備しておきましょう。
弁護士に任せる場合の費用について
弁護士費用の相場は次のような価格となっています。
裁判所への仮処分申立 | 誹謗中傷の犯人の特定 | 慰謝料請求 |
200,000円 | 300,000円~600,000円 | 0円~600,000円 |
慰謝料請求に関しては、弁護士費用を誹謗中傷の投稿者に請求することもできるため、慰謝料請求のほかに、犯人特定にかかった費用をすべて請求することもできます。
まとめ
今回の記事で紹介してポイントをふりかえっていきます。
したらば掲示板の誹謗中傷を削除する方法は4つあります。
- 掲示板の管理者に削除依頼をする方法
- したらば掲示板の運営に直接削除依頼をする方法
- 仮処分申立を行い削除依頼をする方法
- 逆SEO対策で検索エンジンの検索結果一覧から外す方法
その削除依頼の際は、次の7つのポイントで注意しましょう。
- 注意点1:証拠を残しておく
- 注意点2:早期対応で拡散を防ぐ
- 注意点3:削除依頼文の書き方と6つのポイントを確認する
- 注意点4:どの権利が侵害されているか確認する
- 注意点5:感情的にならないように気を付ける
- 注意点6:連続削除依頼は控える
- 注意点7:削除依頼に不備が無いか確認する
さらに、したらば掲示板の誹謗中傷について、削除依頼をするだけではなく、犯人を特定し、慰謝料請求や刑事告訴をすることも可能です。
したらば掲示板の誹謗中傷に限らず、掲示板で誹謗中傷をされた場合、証拠を消される前に、証拠の確保することが重要となってきます。
証拠を残しておけば、さまざまな手続きを円滑に進めることができるためです。
まずは、証拠を集めるところから始めましょう。
コメント