この記事では一休.comの口コミ削除について解説しています。
ホテル・旅館は飲食店などと並び、口コミの評判が集客の命です。
一休.comなどのレビューサイトで悪評が立てば、客足が遠のく可能性が高くなります。
悪質な口コミは売上にも直結する死活問題でしょう。
そこで今回解説するのが「一休.comの口コミ削除依頼方法」です。
具体的には、
について紹介していきます。
一休.comの悪質な口コミは、この記事で適切に対処していきましょう。
一休.comで削除できる口コミについて
出典「一休.com」
口コミ削除について何もわかりません。自分でも削除依頼できますか?
もちろん、コツさえ分かっていれば誰でも削除依頼を出すことができます。
必要な情報は下記の記事でまとめていますので、まずはチェックしておきましょう。
削除依頼を出す前に削除できる口コミかどうか見極めましょう。
一休.comに口コミが投稿される仕組みは少し特殊ですので、そちらから解説していきます。
口コミ投稿の仕組みと一休.com運営の方針
一休.comでは口コミが公開されるまでに運営が一度口コミ内容をチェックしています。
つまり、現在表示されている投稿は運営のチェック済みなのです。
一休.comのQ&Aにも以下の記載がありました。
ご投稿頂いたクチコミは弊社にて順次確認の上、サイト上へ公開させていただいております。
掲載までには数日~二週間程お時間を頂戴する場合がございます。
(中略)
※クチコミ利用規約の「投稿制限」、クチコミガイドラインに該当すると判断したクチコミは、公開を控えさせて頂いております。
引用一休.com クチコミの投稿・確認・削除「クチコミが公開されるまで」
※赤字加工
確かに一度運営のチェックを受けていることが分かりますよね。
一休.comに投稿される口コミは、
- クチコミ利用規約の「投稿制限」
- クチコミガイドライン
の2つの基準を元に審査され、問題があれば公開を控えるとしています。
つまり、悪質な口コミがこの2つの基準を満たしている場合、非公開となる可能性があるということです。
ただし、掲載されている口コミは運営の審査済みのものです。
一休.com上の口コミは基本的には運営が「掲載しても問題ない」と判断した内容ですので、掲載されている表現などに問題はないと思います。
では、諦めるしかないのですか?
いいえ。一休.comは1ヶ月に1,500万人が利用する大手レビューサイトで、投稿される口コミの数も相当数あると考えられます。
口コミ内容に問題があるにも関わらず、運営が読み違えて掲載してしまう可能性もゼロではありません。
運営のチェック漏れの可能性もあるので、削除できる口コミか見極めた上で一度削除依頼を出してみる価値はあります。
そこでここからは、
- クチコミ利用規約の「投稿制限」
- クチコミガイドライン
の2つの基準をかみ砕いて解説していきますよ。
問題の口コミが削除できるかどうか見極めていきましょう。
クチコミ利用規約で制限されている口コミとは
クチコミ利用規約の「投稿制限」では投稿に問題があり次第、削除すると定められています。
以下は投稿制限の規定内の一文です。
2.クチコミが前項に定める内容を含んでいると弊社が判断した場合、弊社は、投稿者の同意なしに、当該クチコミについて非掲載又は削除等の措置を講じます。
つまり、投稿制限に該当する口コミは「非掲載」「削除」となる可能性があります。
それでは具体的にどのような項目を制限しているか見ていきましょう。
(1) 権利の侵害に係る内容
・著作権、商標権、プライバシー権、名誉等、宿泊施設等及び弊社を含む第三者の権利を侵害する内容
(2) 営利行為及び営業妨害等に係る内容
・営利目的及び商業的な内容並びに商品に関する内容
・宿泊施設等若しくはその他の第三者に対する利益誘導又はそれらの権利若しくは信用を害するおそれのある内容
(3) 本サービスの運営目的から逸脱している内容
・クチコミの対象となった宿泊施設等におけるサービス内容に一切関係のない内容及び購入したギフトチケットの内容と明らかに異なる内容
(4) 真実に反する内容
・虚偽又は明らかに事実と反する内容(軽微な表現の誤りは除きます。)
(5) 迷惑行為その他
・法令、公序良俗に反する内容
・犯罪行為に結びつく、又は、犯罪行為を惹起する内容
・選挙活動、政治活動、宗教に関する内容
・不適切な表現、わいせつ・卑猥・グロテスクな表現、他人に不快感を与えるような表現
・他人を威圧・脅迫・誹謗・中傷・嘲笑するような内容
・特定の個人の身体的特徴ついて明記している内容
・差別的表現を含む内容
・外部URL等が記載されている内容
・その他、掲示することが不適切であると弊社が判断した内容
上記は一休.comからの抜粋です。
ごちゃっとしてて難しいですね。
上記の投稿制限を参考に規約違反口コミを分類していきますよ。
このままでは難しいので種類ごとに簡単に分類していきましょう。
違反口コミの種類 | 違反している規約 (該当する規約) |
従業員に対する ウワサ・デマ・ガセネタを含む口コミ (名誉毀損) |
(1) 権利の侵害に係る内容 |
従業員のプライベート情報を含む口コミ (プライバシー侵害) |
(1) 権利の侵害に係る内容 |
嘘の情報を流したり、勘違いを 誘発させるような内容で ホテルの業務を妨げる口コミ (業務妨害・信用毀損) |
(2) 営利行為及び営業妨害等に係る内容
(4) 真実に反する内容 |
その他特定の人物に対する 迷惑行為 (誹謗中傷、差別的な内容など) |
(5) 迷惑行為その他 |
みなさんが問題とする口コミはどの項目に当てはまりますか?
口コミが業務や従業員に対するものの場合、ほとんどは
- (1) 権利の侵害に係る内容
- (2) 営利行為及び営業妨害等に係る内容
- (4) 真実に反する内容
に該当します。
特に「(5) 迷惑行為その他」では9つの項目に分けて迷惑行為を詳細に定めてあるので、当てはまる項目がないか入念にチェックしておきましょう。
誹謗中傷や名誉毀損、プライバシーの侵害についてもっと知りたい方は下記の記事が参考になりますよ。
口コミガイドラインも参考に削除できるか判断を
一休.comにはクチコミ利用規約以外にも「クチコミガイドライン」が存在します。
運営は利用規約だけでなく、このクチコミガイドラインも参考にしながら投稿を掲載するか決めていましたね。
例えば、以下のような項目や例文がありますよ。
例)●●人が騒いでマナーの悪さが目立ちました。
例)店員さんの口臭・体臭が気になりました。
例)あかぬけていない店員さんがいました。
例) 冷凍食品を使っている。
例) 店員がお酒を飲みながら、接客していました。
引用一休.comクチコミガイドライン「宿泊施設・レストラン店舗へ影響を及ぼす、かつ内容の確認が困難な事象の記載」
例) ぼったくり。詐欺だ。
引用一休.comクチコミガイドライン「宿泊施設・レストラン店舗への断定的批判、及び不適切な表現」
上記はクチコミガイドラインの一部です。
該当する口コミは、クチコミガイドライン違反で運営の確認が漏れた恐れがあるクチコミですので、削除依頼を出しましょう。
実際のクチコミガイドラインでは、わかりやすい項目や例文が記載されていますので、口コミ利用規約の読解に苦しむ方は確認しておきましょう。
一休.comに削除依頼を出す方法
一休.comの削除依頼は口コミ関係専用のお問い合わせフォームから送信しましょう。
氏名とメールアドレスを記入したら、「ご質問内容」に違反している問題の口コミの指定と違反している規約・ガイドラインを添えた削除依頼文を記入していきます。
以下のような例文に沿って記入できると良いでしょう。
〇〇(法人・団体など)の〇〇と申します。この度は問題のある投稿の削除を依頼したく、ご連絡申し上げました。
問題の口コミは「〇〇(一休.comユーザー名)」というユーザーが当ホテル(旅館)のページ「〇〇(URL)」に「〇〇(投稿日)」に投稿した口コミです。まず、この「〇〇(問題の投稿の全文)」という内容は、
一休.comのクチコミ利用規約の「投稿制限」の
〇〇(該当する削除基準をコピペ)に該当し、削除基準を満たしています。
(クチコミガイドラインに抵触している場合はどこに違反しているか記載)
また、「〇〇(個人を特定した誹謗中傷の表現・内容)」
という部分は、〇〇の名誉を傷つける誹謗中傷であり、
このままこの記事の公開を続けるのであれば
「名誉毀損」に該当する可能性が高いです
(権利侵害・刑法違反の可能性について説明できると良い)。
実際に精神的な苦痛を被るなど、
被害が出ています
(説得力を持たせるために実際に被った被害の内容を記載)。
こちらについては弁護士と協力し、
場合によっては訴訟、慰謝料請求など
適切な法的措置を求める予定です。
口コミ投稿時に一度内容をご確認いただいたことを
承知の上で、大変恐れ入りますが、
該当投稿の内容確認をよろしくお願い申し上げます。
赤字部分を調整し、問題の口コミの規約違反や違法性を説いていきます。
また、下部ではドキュメントの添付もできるので事実関係を証明できる証拠となるファイルを添付して、説得力を強めることもできますよ。
記入が完了したら、必ず内容に間違いがないか確認してから送信しましょう。
一度は運営のチェックが通った内容ですので、一休.com運営が「内容に誤りはない」として削除できない可能性もあります。
そのような返事が返ってきた場合は次章「一休.comの口コミ削除に失敗したら」をご覧ください。
一休.comの口コミ削除に失敗したら
繰り返しますが、掲載されている口コミが「チェック済み」という以上、一休.comの口コミが削除できる可能性は低いです。
失敗のリスクはつきものとなります。
それでも内容に違法性があり、風評で甚大な被害を被ったという場合は、弁護士に削除を依頼しましょう。
弁護士は削除依頼を代行する権利が法的に唯一与えられていますので、削除の依頼を弁護士に任せることも可能です。
ゆえに、どうしても一休.comの口コミを削除したい場合、まずは弁護士を探しましょう。
弁護士への依頼から削除完了までの流れは以下の通りです。
- ステップ1弁護士を探す
- ステップ2一休.comの問題を解決してくれる弁護士を選ぶ
- ステップ3弁護士と法律相談する
- ステップ4弁護士に問題の口コミの削除を依頼する
- ステップ5弁護士が裁判所を通じて一休.comに「仮処分」の申立を行う(仮処分とは、人権などを保護する権利保護の一種で仮処分が通ると投稿の削除が法的に可能になる)
- ステップ6弁護士が口コミを削除する
弁護士と相談した結果、投稿内容に違法性がなければ、口コミは削除できません。
また、弁護士ならば誰に頼んでも成功するというわけでなく、
- 弁護士の探し方
- 依頼方法
- 弁護士費用
- 期間
をよく吟味する必要があります。
詳しくは下記の記事を参考にしていただければと思います。
被害を被った場合も弁護士への依頼がベスト
口コミの風評によってホテルや旅館が甚大な被害を受けた場合は法的責任を追求することもできます。
慰謝料請求というケースが多いですが、場合によっては警察に告訴状を提出して刑事告訴することも可能です。
「投稿者にいくら請求できるか」は下記の記事を参考にしてみてください。
法的措置を下すためにはまずは口コミの投降者を「特定」する必要があります。
まずは、以下の流れで投稿者を特定していきましょう。
- ステップ1問題の投稿に違法性があるか確認
- ステップ2違法性があれば弁護士が一休.com運営に訴訟を起こし、投稿者のIPアドレスなどの情報を開示させる
- ステップ3IPアドレスなどの情報から投稿者のプロバイダを特定する
- ステップ4プロバイダに訴訟を起こして、投稿者の記録を保存させる
- ステップ5プロバイダに投稿者の名前、住所、メールアドレスを開示させる
上記の手続きは法的な手続きが大半です。
ゆえに、投稿者を特定したい場合は、弁護士に削除を依頼するのがベストとなります。
下記の記事では特定の手順を解説していますので、法的責任を追求したい場合は下記の記事が役に立つと思います。
まとめ
今回は一休.comの口コミ削除依頼を中心に解説してきました。
削除依頼前に知ってほしいことは以下の2つ。
- 投稿内容は運営のチェック済み
- 削除できる投稿かどうかの見極めの大切さ
削除できるかどうかの見極めは以下の2つの基準を利用しましょう。
- クチコミ利用規約の「投稿制限」
- クチコミガイドライン
上記2つを利用した見極めはこの記事で紹介しましたので、ぜひ参考にしていただき、削除依頼文を記入していただければと思います。
風評の拡散が不安な方へ。
放っておいても売上は回復しませんので、下記の記事を元に行動し、風評対策を講じましょう。
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