この記事では、NAVERまとめに適切な削除依頼を送る方法をご紹介します。
このような悩みをお持ちの方に向けて、 「誰でも試せる」をベースに削除依頼方法を基礎から徹底的に紹介していきます。
もちろん、今の段階でNAVERまとめに関する予備知識を知っておく必要はありません。
削除依頼に必要なステップは都度解説するので、読み進めながら削除依頼に挑戦していただければと思います。
それでは、NAVERまとめの削除依頼方法を見ていきましょう。
NAVERまとめとは|削除依頼を出す前に知っておくべきこと
NAVERまとめの事情がわかっていると、状況の飲み込みが早くなります。
そのため、削除依頼を出す前にNAVERまとめの基礎を固めておきましょう。
「もう知っているから早く対処したい」という方は、次章「 NAVERまとめに削除依頼を出す方法」にお進みください。
NAVERまとめとは
LINEアプリを提供する「LINE株式会社」が運営するキュレーションサイトです。
サービス開始は2009年で現在はネット上に存在するあらゆるまとめサイトの群を抜き、月間23億PV(2014年時点)を突破、一大まとめサイトとなっています。
ネット上に存在する既存の記事からの流用が容易であり、 著作権侵害の温床として問題視されています。
まとめ記事の作成について
まとめ記事の作成はライターに外注しており、記事の作成は「代行」という形式となっています。
「インセンティブ制度」と「奨励金制度」と呼ばれる独自の報酬制度が存在しており、「インセンティブ制度」が基本的な報酬、「奨励金制度」が優秀なライターを対象に与えられる特殊な報酬です。
このような収益を得るために、ライターはまとめ記事を作成するとされています。
みなさんが悩まれるように誹謗中傷、無断転載などの悪質なまとめ記事が多い状況には、いくつかの理由が考えられます。
- まとめ記事の代行ライターの母数自体が多く、そもぞも様々なライターが存在しているため
- 検索結果上位ページからの流用が常套手段となっている可能性があるため(著作権侵害の要因)
- 「個人の誹謗中傷を目的とした記事」は拡散スピードが速く、人気となりやすいため(誹謗中傷温床の要因)
問題が発覚した場合は、早急に対処しなければいけません。
NAVERまとめの悪質な記事への姿勢
NAVERまとめは悪質な記事を野放しにしているわけではありません。
利用規約に反するコンテンツは「削除する」としています。
以下はそのことを取り決めてある規約です。
5.当社は、利用者が投稿コンテンツなどに関し法令もしくは本規約に違反しまたは違反するおそれのあると当社が認めた場合、その他業務上の必要性がある場合には、あらかじめ利用者に通知することなく、当社の管理するサーバから投稿コンテンツを削除するなどの方法により、本サービスまたは投稿コンテンツを利用できないようにすることができます。そのため、利用者は常に投稿コンテンツのバックアップを作成しておくことが推奨されます。
「規約違反」は原則的に「削除」となることが分かります。
つまり、みなさんがすべきことは運営への規約違反の報告です。
ゆえに 「削除依頼」が必要となるわけですね。
NAVERまとめに削除依頼を出す方法
基礎をふまえたところで、いよいよNAVERまとめに削除依頼を出していきましょう。
以下の2つのパターンにあった削除依頼方法を解説していきます。
- パターンA:無断転載ツイートの削除
- パターンB:NAVERまとめ記事で誹謗中傷・著作権侵害
それぞれ削除方法は異なりますので、状況に応じた削除依頼方法をお試しください。
パターンA:無断転載ツイートの削除
NAVERまとめに無断転載されたツイート自体の削除はそれほど難しいものではありません。
以下のたったの5ステップで削除できます。
- ステップ1:無断掲載ツイートがある記事を表示
- ステップ2:NAVERまとめ内のツイート削除機能(ゴミ箱アイコン)を利用
- ステップ3:Twitter側で認証
- ステップ4:確認画面の表示
- ステップ5:無断掲載ツイートの削除が完了
具体的な方法と「 NAVERまとめのツイート無断転載記事を調べる方法」、「 NAVERまとめ以外のサイトでツイートの無断掲載を見つけた際の対処方法」は割愛しますので、適宜確認くださいませ。
パターンB:NAVERまとめ記事で誹謗中傷・著作権侵害
問題はツイートだけではなく、「まとめ記事」自体にあるパターンもあります。
例えば、まとめ記事自体が誰かを傷つける意図で作られている場合や、自分の著作物を勝手に掲載している場合です。
いわゆる 「誹謗中傷」 「著作権侵害」といったタイプの記事ですね。
このような記事は、 NAVERまとめの運営に記事の削除を要請する必要があります。
まずは NAVERまとめに誹謗中傷を報告する前に、 どのような規約に違反しているのか考えていきましょう。
「著作権侵害」など明確に権利を侵害している行為はともかく、「誹謗中傷」の場合は定義があいまいで以下のように様々な状況が考えられます。
- 【名誉毀損・侮辱】:悪質な記事が公開され、 社会的な評価(名誉)を傷つけられた
- 【プライバシーの侵害】:悪質な記事によって 個人情報が流出してしまった(プライバシーの権利を侵害された)
- 【信用毀損・業務妨害】:悪質な記事によって根も葉もないウワサを流され、企業の信頼が損なわれた(業務が妨げられた)
このような行為は度合いによっては訴えることもできる 違法行為です。
もちろん、NAVERまとめの運営側でも、このような違法行為を放置しておくわけがありません。
見つけ次第、記事を規約に沿って記事を削除していきます。
上記のような行為は、 NAVER利用規約第3条(禁止事項)に該当している可能性が高いです。
(2)公の秩序または善良の風俗を害するおそれのある行為(過度に暴力的な表現、露骨な性的表現、その他反社会的な内容を含み他人に不快感を与える表現を投稿、掲載、公開、送信する行為などを含みます。)。
(3)当社または第三者の権利(著作権、商標権、特許権等の知的財産権、名誉権、プライバシー権、その他法令上または契約上の権利を広く含みます。)を侵害する行為。
(4)当社または第三者になりすます行為または意図的に虚偽の情報を流布させる行為。
(中略)
(8)許諾なく第三者の個人情報、登録情報、利用履歴情報などを収集、開示または提供する行為。
後はこれらの規約を元に運営に削除依頼を提出するだけです。
言い換えると、NAVERまとめの利用規約では以下のような行為が禁止されていることが分かります。
- (2)モラルが欠けており、とにかく「不快感」を与える内容
- (3)法律で保護されている権利(名誉権、プライバシー権など)を侵害する内容
- (4)(記事内で)意図的に嘘の情報を流す行為
- (8)個人情報を勝手に公開する行為
(2)は誹謗中傷という行為自体がネットマナーに欠ける行為であり、不快感を感じる方が多い行為であるため、規約違反となります。
また、先ほど紹介した通り、誹謗中傷は法律で保護されている権利である「名誉権」「プライバシーの権利」を侵害する場合もあるため、(3)(8)に違反している可能性が高いです。
企業に関するガセ・デマを流す行為は(4)に該当します。
記事に規約違反が見つかったところで、お問い合わせフォームから削除依頼を出していきましょう。
まとめ記事のタイトル下にある「この記事に関するお問い合わせ」からでも、同様の流れで記事の内容を運営に報告することができますよ。
参照元:NAVERまとめ
問い合わせにはNAVERまとめのアカウントが必要になるので、こちらであらかじめ用意しておいてください。
- ステップ1:対象サービスを「まとめ」に設定して「次へ」をクリック・タップ
- ステップ2:「お客様の情報」に必要事項を記入(連絡用に必要)
- ステップ3:「お問い合わせの内容」に 削除依頼文を記入
- ステップ4:「入力内容の確認」をクリック・タップ
- ステップ5:内容を確認したら、お問い合わせフォームを送信
削除依頼文は以下のようなテンプレに沿って記入することをおすすめします。
お世話になります。〇〇と申します。
この度は「〇〇(まとめ記事のタイトル)」(〇〇(URL必須))で、記事の作成者(〇〇(作成者名))による誹謗中傷的な発言が見受けられるので、記事の削除を依頼したくご連絡申し上げました。
この作成者は「〇〇(誹謗中傷と思しき内容)」として、NAVER利用規約「第3条(禁止事項)」の(2)や(3)(どの規約に違反しているかは適宜選択) に違反している行為です。
利用規約の法律で保護されている私の権利(名誉権やプライバシー権、企業の経済的自由権など適宜)が侵害されており、法律に違反している行為となります。
実際に、〇〇(売上の減少、精神的苦痛など)など、被害を受けているので早急なご対処の程よろしくお願い申し上げます。
著作権侵害の場合は適宜表現を変更してください。
画像も添付できるので創作物の画像・スクリーンショットを提示できるとなお良いです。
弁護士であれば適切な対処方法を教えてくれるので孤独に悩むよりも相談してしまった方が精神的な負担は少なくて済みますよ。
削除だけではなく、損害賠償(慰謝料)を請求する方法
自力で損害賠償(慰謝料)を請求しても、通らないことがほとんどです。
そこで 弁護士に相談・依頼して記事の作成者を特定して直接、損害賠償を請求する必要があります。
請求できるのは権利が侵害されている場合のみ
損害賠償を請求できる条件は、 明らかに「権利侵害」が発生している場合に限られている場合のみです。
権利侵害とは、法律で定められている名誉権やプライバシー権、経済的自由権、著作権などの権利が侵害されることでしたね。
このような権利侵害の可能性がある場合について、NAVERまとめでは以下のようなヘルプがありました。
NAVER内の利用者がアップロードされた内容に権利侵害の可能性があるとお客さまからご申告をいただいた場合、弊社では、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(いわゆるプロバイダ責任制限法)及びプロバイダ責任制限法ガイドライン等、検討協議会の定めるガイドラインに従って対応させていただいております。
引用元:NAVERヘルプ「NAVERの権利侵害に対する考え方」
要は「権利侵害があったら、法律に基づいて発信者情報(まとめ記事作成者の個人情報)を開示するか検討するよ」としています。
つまり、 犯人を特定できるということです。
犯人さえ特定できれば後は直接、損害賠償を請求しに行くだけとなります。
記事作成者を特定して損害賠償を請求するまでの流れ
プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報の開示手続きは法的な知識が必要となるので、自力での対処は効率的ではありません。
そこで 弁護士に依頼する方法が基本となります。
犯人特定までの流れは以下の通りです。
- ステップ1:権利侵害が発生しているかの確認
- ステップ2:NAVERまとめに交渉・訴訟して、まとめ記事作成者に関するIPアドレスなどの情報の開示請求
- ステップ3:IPアドレスなどの情報から記事作成者のプロバイダを特定
- ステップ4:プロバイダに交渉・訴訟して、記事作成者に関する記録を保存させる
- ステップ5:プロバイダが記事作成者の名前、住所、メールアドレスを公開する
- ステップ6:特定した情報をもとに、弁護士と協力して犯人に損害賠償(ステップ5までにかかった弁護士費用も請求できる)を請求する
具体的な方法や期間・費用についても確認しておき、特定の準備を進めておきましょう。
まとめ
NAVERまとめ記事に削除依頼を出す際は「規約違反として報告」が基本です。
ここを押さえておけば、いかなる問題が発生した場合もNAVER利用規約を根拠に申立に筋が通ります。
この記事で紹介した内容が、NAVERまとめ記事での問題対処の一助となれば幸いです。
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