この記事ではe戸建ての削除依頼方法について解説しています。
- 自社に対する嘘の内容が投稿された
- 従業員への誹謗中傷を書き込まれた
このように、ネット上(e戸建て上)に投稿された虚偽の内容・誹謗中傷に悩む方は増えています。
そこで今回紹介するのが「e戸建ての投稿を削除依頼する方法」です。
e戸建ては月間70~80万のアクセス数があり、ガセやデマ、悪意のある投稿が掲載されれば情報が拡散するリスクがあります。
情報の拡散を防ぐためには、迅速な対応が必要です。
必要であれば弁護士に削除を依頼(代行)してもらうこともできます。
この記事ではe戸建てや削除依頼などに関する知識がない状態でも素早く対応できる方法を紹介していますよ。
ぜひ読み進めながら、削除の準備していただければと思います。
それでは、e戸建ての削除依頼方法について解説していきます。
e戸建ての運命会社と削除の基本
e戸建ての投稿は適当に削除依頼を出しても削除できるものではありません。
削除を成功させるためにも、e戸建て削除依頼の基本的な知識から押さえておきましょう。
「e戸建て」とは
「e戸建て」とは、注文住宅・一戸建ての購入検討者が匿名で利用できる口コミ掲示板サイトとされています。
口コミ投稿の仕組みは匿名掲示板サイト「5ちゃんねる(2ちゃんねる)」などと同様の「スレッドフロート型掲示板」で「スレッド(討論用の掲示板)」で「レス(投稿)」を行うというものです。
会員登録は不要で匿名性が非常に高く、投稿する際も身元を明かす必要がないため、誹謗中傷などといった攻撃的な内容を書き込む方が一定数存在します。
不用意に返答するようなことは避けましょう。
ネット上で問題が起きたら、基本的には情報が拡散してしまう前に削除を依頼します。
e戸建ての運営会社
e戸建ての運営会社はWeb系制作会社「ミクル株式会社」です。
ミクル株式会社がe戸建ての企画・制作・管理および運営業務を行っています。
東京オフィス: 東京都新宿区西新宿7-19-15 小田切ビル303 |
※詳細はこちらからご確認ください
削除の基本は「利用規約」と「権利侵害」
e戸建ての概要と運営会社について踏まえたところで削除に必要な基礎知識を押さえておきましょう。
問題の投稿を表示して、もう一度投稿内容をご確認ください。
ぜひ情報をご活用ください。
「利用規約違反」なら削除できる
まず、削除できる口コミ投稿(レス)は「利用規約に違反している投稿」です。
e戸建ての利用規約上でも以下の記載がありました。
投稿の削除・編集または閉鎖
投稿削除基準に該当する投稿内容は、当サイト側の判断により予告無しに削除・編集、またはスレッド閉鎖(レス投稿をできなくする)をする事ができるものとします。
また削除・編集する前の投稿の開示はいたしかねます。
引用:e戸建て「利用規約」※下線加工済み
このように、投稿の削除基準に該当する内容はe戸建て側で削除できる とされています。
この投稿削除基準については以下のような基準項目があります。
・当サイトに参加されておられる方が不快に感じられると判断するもの
・マンションの関係者であろうことや特定の投稿者を攻撃するもの
・2ちゃんねるでのやり取りを連想させるような表現、投稿内容
・ただの相づちだけで内容が無いもの
・個人、又は団体の名誉を著しく毀損しているもの
・倫理的観点から問題があるもの
・当サイト及び他の企業もしくは第三者に不利益を及ぼすもの
・当サイトの競合となる同等のサイトへのリンクがあるもの
・公序良俗に反しているもの
・著作権等知的所有権の侵害になるもの
・投稿の内容が、事実と著しく異なると判断できるもの
・故意・過失に問わず、各種法令に違反しているもの
・スレッドの内容と無関係な内容であると判断するもの
・スレッドが荒れてしまうと判断するもの
・「無料で広告できます板」以外での営業行為と判断されるもの
・物件購入の意志を妨げようとする悪意あるもの
・他の物件を批判するもの
このように詳細な基準がありますので、問題の投稿内容と比較しながら規約違反がないか照会していきましょう。
・個人、又は団体の名誉を著しく毀損しているもの
・投稿の内容が、事実と著しく異なると判断できるもの
といった基準を満たしており、削除の対象となる可能性が高いです。
投稿は「権利侵害」として削除依頼を出す
問題の投稿は基本的に「権利侵害」としてe戸建てに削除依頼を出しましょう。
権利侵害とは、「法律で保護されている権利・利益を違法に侵害する行為」です。
例えば以下のような権利侵害行為が有名です。
- 名誉毀損(名誉権の侵害)
- プライバシー侵害(プライバシー権の侵害)
- 信用毀損・業務妨害(経済的信用・社会活動の自由の侵害)
このような行為は権利侵害とされ、 民法709条に基づく、違法行為(不法行為)としてe戸建てに法的根拠に基づいた投稿削除の申立が可能 です。
まずは問題の投稿が上記の権利侵害に該当するか、以下の記事で権利侵害の成立条件を確認して投稿内容と照会しましょう。
また、権利侵害が発生していれば、「プロバイダ責任制限法(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)」に基づき、発信者情報の開示(投稿者の特定)を申請できます。
以下がその開示の権利を保障する一文となります。
第一条 この法律は、特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害があった場合について、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示を請求する権利につき定めるものとする。
引用:e-Gov「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」
特定電気通信による情報の流通とは「ネット上での交流」のことです。
この法律では、ネット上で権利侵害が発生したら、「発信者情報の開示(投稿者の特定)をプロバイダやサイト管理者などに請求する権利がある」と定めてあります。
e戸建ての書き込み削除を依頼する方法
書き込みの削除依頼自体はそれほど難しいことではありません。
以下のステップで投稿の削除を依頼しましょう。
- ステップ1:ガイドライン、利用規約を確認しながら、投稿内容を見直し、違法性がないかチェック
- ステップ2:問題の投稿の右下にある「削除依頼」をクリック・タップ
- ステップ3:「お名前」には担当者名、会社名を記入
- ステップ4:「理由」は「事実無根・情報が間違っている(依頼不要)」、「誤った物件情報が記載されている(修正依頼)」、「中傷投稿」、「名誉毀損」、「規約違反」などのうち、状況に合ったものを選択
- ステップ5:「お立場」は「販売関係者」を選択
- ステップ6:記入欄に「削除依頼文」を記入
- ステップ7:「削除依頼の内容を確認」をクリック・タップし、内容に間違いがなければ送信
この流れで削除依頼は完了します。
削除依頼は運営が24時間以内に確認を行っているとされ、成功すれば2~3日で削除が完了するとされています。
それ以上の日数が経過しても削除されない場合、削除が失敗している可能性が高いです。
もし削除依頼に自信がない場合、目次から次章「弁護士に削除を依頼する方法」を確認して削除依頼が失敗した場合は弁護士に相談しましょう。
「嘘の情報が流されており、業務妨害・信用毀損に値する」といった場合は立証自体が難しいので、最初から弁護士に依頼することを強くおすすめします。
削除依頼文の例文
従業員への誹謗中傷の場合は、誹謗中傷を受けた本人と相談し、本人から削除依頼を出すように指示してください。
被害を被っている本人による通告の方が、削除の成功率が高くなるためです。
「理由」は「中傷投稿」「名誉毀損」「規約違反」を選択して、以下のテンプレに沿った削除依頼文を記入していきましょう。
お世話になります。
〇〇(法人名)の〇〇 と申します。 この度、このレスの削除依頼に至った理由は、私への誹謗中傷を含むため(デマ・ガセネタなどを流したなど削除依頼の経緯を述べる) です。 この投稿内容の「〇〇」 という部分はe戸建て利用規約の「・個人、又は団体の名誉を著しく毀損しているもの」に該当 しています(どの規約に違反しているか) 。 また、この内容をこのまま掲載し、不特定多数に公開を続けるのであれば、「名誉毀損」に該当する恐れがあります(権利侵害に該当する可能性も示唆) 。 現在、この誹謗中傷により、精神的苦痛を受けており、弁護士を介した法的措置を検討中です。 削除のご検討の程、何卒よろしくお願い申し上げます。 |
赤字部分の表現は状況に応じて変更してください。
弁護士に削除を依頼する方法
弁護士に削除を依頼する流れは以下の通りです。
- ステップ1:弁護士を探す
- ステップ2:e戸建ての問題を解決してくれそうな弁護士を選ぶ
- ステップ3:弁護士と法律相談する
- ステップ4:弁護士に投稿の削除を依頼する
- ステップ5:弁護士がe戸建ての運営や投稿者と交渉・訴訟を行う(裁判所で権利を一時的に保護し、投稿の削除を可能にする「仮処分」の申立を行う)
- ステップ6:弁護士が削除を完了させる(失敗する場合もある)
具体的な方法や探し方・選び方、弁護士費用や期間についても気になるところだと思います。
それらについては下記の記事が参考になりますので、一度ご確認くださいませ。
投稿者を特定して損害賠償を請求する方法
法的で複雑な手続きが多いため、投稿者の特定は基本的に弁護士に依頼します。
投稿者の特定は以下の流れで進んでいきます。
- ステップ1:問題の表現・内容が「権利侵害」に該当するか確認
- ステップ2:e戸建てに交渉・訴訟を起こし、IPアドレスなどの情報を開示させる
- ステップ3:IPアドレスなどの情報から投稿者が契約するプロバイダを特定する
- ステップ4:プロバイダに対して交渉・訴訟を起こし、投稿者に関する記録を保存させる
- ステップ5:プロバイダに訴訟を起こし、投稿者の名前、住所、メールアドレスを開示させる(特定完了)
上記は先ほどの「プロバイダ責任制限法」に基づいた法的な手続きであり、合法で投稿者の名前・住所などの個人情報の開示を行う方法となります。
具体的な手続きの流れは下記の記事で紹介していますので、スムーズな投稿者特定のためにも押さえておきましょう。
慰謝料の請求と慰謝料相場
民法709条に基づき、損害賠償(慰謝料)を請求することが可能です。
特定した投稿者の情報を元に、弁護士と協力して請求の手続きを行い、投稿者に損害賠償を請求しましょう。
下記の記事では投稿者に請求できる金額について紹介していますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
告訴状を作成し、警察に投稿者を逮捕・起訴させる
告訴状は、被害届よりも強制力が強い投稿の違法性が強いなど刑事裁判で「有罪」となる見込みがあれば作成可能です。
告訴状には捜査義務があり、 警察・検察は積極的に捜査を行い、必要であれば問題の投稿者の逮捕・起訴を行います。
告訴状の作成は弁護士に代理できますし、弁護士に依頼した方が効果的ですので、特定を依頼した弁護士に告訴状の作成を依頼しましょう。
まとめ
今回はe戸建ての削除依頼について解説してきました。
いくらネット上で自由な書き込みができるとは言えど、感情的に反論するような行為は避け、冷静かつ機械的に対処する必要があります。
もちとんいきなりの削除依頼は混乱してしまうので、この記事の内容を参考にしていただき、身長に流れを確認しながら進めていただければと思います。
削除の成功をお祈り申し上げます。